医学部/医学系研究科

医学部/医学系研究科の教育

名古屋大学医学部はその源を尾張藩校に発し、130 年余の歴史と 13,600 人を超える卒業生を誇る日本でも最古の医学部の一つであると共に、21 世紀の日本を支える医学・医療の拠点として活動しています。 名古屋大学医学部の活動は、4 つの理念にまとめられています。 その要点は、

  1. 人類に寄与する先端的医学研究と医療技術の創成
  2. 医の倫理を尊重し、人類の幸福に責献する人材の育成
  3. 地域社会、わが国及び世界の医療の向上
  4. 医学研究・医療の中枢として開かれたシステムの構築

であります。 我々は、医学・医療を通じて社会に貢献することに深い使命感を持ち、国際的な視点を持って活動できる若い諸君の参加を願っています。

人間性豊かな実践的学問—新しい医学・医療をめざして—

我々の重要な使命は、安全で安心な日本の医療を向上させつつ、国際的な視点を持って明日の医学・医療を開拓できる人材を育成することにあります。私達の教育の特徴は、自立性の尊重と国際感覚の涵養にあります。医学科の学部教育では、学生の自主性を最も重視し、3 年次に半年間の研究体験を提供し、その成果を国際学会、国際英文誌へ発表させています。6 年次には、英語能力の高い学生を選抜し、ハーバード、ジョンスホプキンス、デュ ーク、ウィーン、フライブルグ大学等、欧米の一流大学で臨床実習を体験させ、国際感覚を涵養しています。更に卒業後は、日本で最高レベルの関連病院で、学生の意思を尊重した卒業後教育を提供し、臨床能力の高い医師の育成を図っています。

「日本の医の拠点」として、名古屋大学医学部は、この 100 年余に渡り、大きな社会的使命を担ってきました。私は、先達が築き上げてきたこの歴史に深い誇りを持ち、その使命に応え得る人材育成が進むことを願っております。

部局長インタビュー

医学部/医学系研究科長 木村宏 教授

医学部/医学系研究科長の木村宏教授に 5 つの質問に答えて頂きました。

医学部・医学系研究科の強み(醍醐味)を教えてください。

名古屋大学医学部はその源を尾張藩校に発し、150年の歴史と約14,000人の卒業生を誇る日本でも最古の医学部の一つであるとともに、21世紀の日本を支える医学・医療の拠点として活動しています。

  1. 医学部・医学系研究科の学生に大学生活を通じてどんな風に育ってほしいですか。

医学の勉強・研究は当然のこと、それ以外のこともぜひ学生生活の間に取り組んでほしいと思います。名古屋⼤学は研究大学を目指しており、学部生にも基礎/臨床研究を奨励していますので、研究室に配属して研究するのも良いですし、サークル活動に専念する、ボランティア活動を行う等、何かひとつ新たなことを始めてほしいです。大学院生ですと英会話力の強化などがよいでしょうか。

  1. 医学部・医学系研究科のビジョンを教えてください。

私たち医学部・医学系研究科は、以下の4点を使命に掲げています。1) 人類の健康の増進に寄与する先端的医学研究を進め、新たな医療技術を創成する、2) 医の倫理を尊重し、人類の幸福に真に貢献することを誇りとする医学研究者及び医療人を育成する、3) 医学研究、医療の両面にわたり諸施設と共同して、地域社会の医療の質を高めるとともに、我が国及び世界の医療水準の向上に資する、4) 医学研究及び医療の中軸として機能するために、人的・社会的資源を有効に活用し、世界に開かれたシステムを構築することです。

  1. 木村先生ご自身が学生だった時、印象的な授業はありましたか。

学部4年生の時に、研究室配属を経験したことですね。精神科の研究室に配属され、睡眠脳波の研究を体験しました。実際に医学研究をしている方々(教員・大学院生)に触れることで、医学が研究者によって形作られていくものだということを実感しました。この研究室配属は、現在、医学部3年次に半年間組み込まれ、名大医学部の教育を代表する特色あるカリキュラムとなっています。

  1. 高校生(医学部へ入学を希望している学生)へのメッセージをお願いします。

私たちは、医学・医療を通じて社会に貢献することに深い使命感を持ち、国際的な視点を持って活動できる若い諸君の参加を願っています。最先端の研究に触れ、自ら考え実践する機会を得てください。6年次には海外の提携校での臨床実習の機会も設けています。

(令和4年 6月2日)


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