プラズマ理工学

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講師藤田 隆明 教授
開講部局工学部/工学研究科 2023年度秋学期
対象者工学部3年生

授業の目的

プラズマの物理と工学の基礎を習得する。特に、プラズマを構成する荷電粒子の単一粒子としての運動とプラズマの流体としての運動を理解する。

到達目標

  1. 自然界や実験室でどのようなプラズマがあるかを理解し、説明できる。
  2. プラズマの振舞いを記述するための基礎方程式を理解し、説明できる。
  3. プラズマの磁場閉じ込めを理解し、説明できる。

授業の工夫

無数の荷電粒子の集合体であるプラズマは、自分自身が作る電磁場と相互作用するため、極めて多彩な物理現象を引き起こします。我々の太陽、地球上空のオーロラを始め宇宙はプラズマで満ちており、究極のエネルギー源と言われる核融合の実現のためにもプラズマの研究は欠かせません。
本講義では、電磁気学などの基礎知識をベースとして、プラズマにおける物理現象を取り扱います。基礎となる式に基づく導出を基本としますが、直感的な理解が得られるような説明も加えます。
5回程度のレポート課題を提示し、レポート返却時に解答を説明することで受講生の理解を深めます。内容については、授業アンケートの結果に基づいて適切な量に調整しています。

バックグラウンドとなる科目

力学I,力学II,電磁気学I,電磁気学II,応用電磁気学演習,数学1及び演習,数学2及び演習,量子力学A

授業の内容

  1. 原子分子過程とプラズマの生成  
  2. プラズマの基本的性質
  3. 単一荷電粒子の運動
  4. クーロン衝突と電気抵抗
  5. 電磁流体力学とプラズマの流体としての運動
  6. プラズマ中の波動
  7. プラズマの平衡
  8. プラズマにおける熱・粒子の輸送
  9. プラズマ・材料相互作用
  10. 核融合プラズマ

レポート返却時の授業でレポートの解答を説明するので、理解を深めること。

教科書

特に指定しない。授業中に講義内容のプリントを配付する。

参考書

プラズマ物理入門 F.F.チェン著 内田岱二郎訳 丸善
プラズマ理工学入門 高村秀一著 森下出版

授業時間外学習の指示

配布したプリントの復習を十分におこなうこと、また、レポート課題を5回程度提示する。

講義資料

第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
第6回
第7回
第8回
第9回
第10回
第11回
第12回
第13回


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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投稿日

June 03, 2025