固体電子工学-2011

講師中里和郎 教授
開講部局工学部/工学研究科 2011年度 前期
対象者工学部電気電子・情報工学科電気電子工学コース3年 (2単位週1回全15回)

授業の目的とねらい

電気電子材料の基礎である固体中の電子の挙動ならびに固体の電気電子物性について学ぶ。

授業の工夫

この授業の主な目的はエレクトロニクスの基礎の観点から固体物理を学ぶことです。 現在のエレクトロニクスは固体で作られており、その原理を理解する上でも、発明・設計・開発を行う上でも、固体物理の理解は不可欠です。特に、ミラー指数等の結晶構造を表現する方法、結晶構造を調べる手段、逆格子の概念、バンド構造、状態密度や分布関数、格子振動や電子の輸送現象について、具体的な例をもとに、しっかり自分のものにすることが重要です。これらの概念が把握できれば、エレクトロニクスで使われている素子の原理が面白いように解かり、1つ上に立って考えることができるでしょう。

達成目標

  • 固体の物理的性質に関する基礎的な概念を理解している

  • 固体の物理的性質を表現する方法を知っている

  • 固体の性質を基礎に基づいて説明できる

バックグラウンドとなる科目

電磁気学,電気物性基礎論および演習

教科書

講義録

参考書

  • 溝口正著「物性科学の基礎 物性物理学」裳華房、ISBN4-7853-2034-6

  • H、イバッハ、H、リュート著 石井力、木村忠正訳「固体物理学 新世紀物質科学への基礎」シュプリンガー・フェアラーク東京、ISBN4-431-70760-3

課題

毎回の講義内容に関し演習問題をつけました。また、フリーソフトを使っての実習もあります。中間試験、期末試験についても、のせておきますので、本授業の内容が学習できたか試してみてください。

講義内容に関する演習

Maxima を使った演習

2005 年期末試験

2006 年中間試験

2006 年期末試験

2007 年中間試験

2007 年期末試験

2008 年中間試験

2008 年期末試験

スケジュール

講義内容
1 イントロダクション
2 原子軌道と分子軌道
3 固体における化学結合
4 結晶構造
5 結晶構造と対称性
6 逆格子と回析
7 中間試験
8 自由電子モデル
9 格子振動
10 固体中の電子
11 半導体
12 電子の運動と輸送現象
13 磁場の中の電子
14 演習
15 期末試験

講義録

第 1 回

第 2 回

第 3 回

第 4 回

第 5 回

第 6 回

第 7 回

第 8 回

第 9 回

第 10 回

第 11 回

第 12 回

成績評価

中間試験と期末試験により目標達成度を評価する。中間試験 50 点、期末試験 50 点とし、合計 100 点満点で 55 点以上を合格とし,55 点以上 59 点までを可、60 点以上 79 点までを良、80 点以上を優とする。


投稿日

May 15, 2020