動画は当該講義の最終回「日本近代建築総覧と中国近代建築総覧-東アジアの近代建築史研究」を収めたものです。
授業の目的
19世紀から20世紀における日本を含む東アジア地域の建築を具体的な題材として、その近代化を政治、経済、社会の動きと連動させて理解する。
到達目標
授業を通して建築史という学問分野の存在意義を理解し、建築を復元し、かつ、批評するという建築史学の本質を学ぶことを通じて、新たな建築史研究の視点と手法を習得する。さらに、これらによって建築や都市を分析する能力を養い、また、具体的な事物を歴史的な視点から分析する能力を身に付け、地域が有する歴史的環境の保全再生に資する能力を身に付けることを目標とする。
授業の工夫
19世紀後半から20世紀前半の東アジアにおける建築の変化を深く理解するため、地域に共通するテーマを設定し、その象徴となる建物や事象を異なる地域から一つずつ取り出して、それらを比較することをおこなっている。
授業の内容や構成
- グラバー邸と北京日本公使館−ベランダ・コロニアルの持つ意味
- 三重県庁舎と同義慶商店−文明開化と擬洋風建築
- 東京駅と瀋陽総站−東アジアの建築家教育
- 「法隆寺建築論」と『中国建築史』−東アジアの建築史研究
- ハルビン駅と大連消防署−東アジアのアール・ヌーヴォー
- 台湾総督府庁舎と朝鮮総督府庁舎−植民地建築と近代建築
- 濃尾地震と明治東京地震−建築物の耐震性能の向上
- 市街地建築物法と大連市建築規則−都市の不燃と美観
- 台北電話交換室と亀城小学校−鉄筋コンクリート造の導入
- 名古屋市公会堂と台北市公会堂−四大公会堂が果たした役割
- 豊橋ハリストス正教会聖堂と聖ソフィスカヤ寺院−ロシア正教会の受容
- レイモンド邸と土浦邸−東アジアの初期モダニズム
- 愛知県庁舎と満洲国国務院庁舎-帝冠様式と「満洲国式」
- 中村與資平と横井謙介-「1905年5人組」が示したもの
- 日本近代建築総覧と中国近代建築総覧-東アジアの近代建築史研究
講義資料
最終回:日本近代建築総覧と中国近代建築総覧-東アジアの近代建築史研究
履修条件
歴史に興味関心を持ち、学部で建築史、土木史、日本史、東洋史、西洋史、政治史、法制史、経済史、教育史、医学史、地球史、などを一つでも履修していることが望ましい。
課外学習等
教科書はなく、授業で必要な資料を事前に提示するので、予習すること。また、毎回の授業にて、関係する書籍を紹介するので、それらを参考に復習すること。
参考書
- 稲垣栄三『日本の近代建築−その成立過程』鹿島出版会、1979年
- 村松貞次郎編『日本の建築[明治・大正・昭和]』全10巻、三省堂、1979〜82年
- 藤森照信『明治の東京計画』岩波書店、1982年
- 陣内秀信『東京の空間人類学』筑摩書房、1985年
- 村松伸『上海の都市と建築』PARCO出版、1991年
- 内田青蔵『日本の近代住宅』鹿島出版会、1992年
- 藤森照信『日本の近代建築(上・下)』岩波新書、1993年
- 鈴木博之+山口廣『新建築学体系5−近代・現代建築史』彰国社、1993年
- 西澤泰彦『図説「満洲」都市物語(増補改訂版)』河出書房新社、2006年
- 山室信一編『「帝国」日本の学知第8巻-空間形成と世界認識』岩波書店、2006年
- 西澤泰彦『日本植民地建築論』名古屋大学出版会、2008年
- Dan Cruikshank, Sir Banister Fletcher’s A History of Architecture (twentieth edition), Architectural Press, 1996, London.
- K. Frampton, Modern Architecture: A Critical History, Thames and Hudson, 1992, London and New York.
- Izumi Kuroishi, Constructing the Colonized Land, Ashgate, 2014, London.

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