光は光速を超えて〜素粒子探求のゆくえ〜

2009年度 退職記念講義

講師大島隆義 教授
大島隆義 教授
開講部局理学部/理学研究科
日時2010/3/2 15:50-16:50
場所理学部B5講義室(B館501号室)
大島隆義 教授
講師大島隆義 教授
開講部局理学部/理学研究科
日時2010/3/2 15:50-16:50
場所理学部B5講義室(B館501号室)

奔り通して

名大物理教室の懐の深さによって大学院入試で辛うじてすくい取られ、自由闊達な雰囲気のもとで鍛えられ育まれた。博士取得後の海外での武者修行ののち、東大原子核研究所、高エネルギー研究所での研究三昧の15年間を過ごし、そして15年前に古巣の物理教室に回遊した。素粒子物理にロマンを求め、力いっぱい好き勝手な作品をいろいろと制作した。ニュートリノ質量測定からタウ・レプトンによる新素粒子世界の探索などと、そのつど研究チームを組織し、果敢に挑み続けた。また、教育にもたずさわることができ、新たに学び、かつ教える楽しみも満喫できた。この間、実に多くの多くの先輩や先生方に大いに可愛がられ、教えを受け、ここまで辿りつくことができた。同僚や学生にも恵まれた。感謝いっぱいである。若さと体力と気力で、奔り通した。

伊予・宇和島にこぢんまりとした庭園がある。天赦園という。「馬上に少年過ぎ 世は平らにして白髪多し 残躯は天の赦す所 楽しまずして是を如何せん」という句に因んだもの。これからは心の天赦園で楽しませてもらおう。世の中が奔流として急激に変化している。理念、思想、大戦略がなく、先が見通せない。例外なく、大学もこの奔流の渦中にある。益々厳しくなる今後ですが、名古屋大学のみなさまの一層のご活躍と発展をお祈りします。

講師紹介

大島 隆義(おおしま・たかよし)理学研究科教授

学歴

  • 1968年 同志社大学工学部 卒業
  • 1974年 名古屋大学理学研究科博士課程 修了

取得学位

  • 理学博士(名古屋大学)

専門分野

  • 素粒子
  • 原子核
  • 宇宙線
  • 宇宙物理

研究課題

  • タウ・レプトン崩壊による(レプトンフレーバ保存則を破る)新現象の探索
  • B中間子崩壊による粒子・反粒子の対称性の破れの研究

所属学会

  • 日本物理学会

講義ビデオ

光は光速を超えて 〜素粒子探求のゆくえ〜

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講義資料

光は光速を超えて 〜素粒子探求のゆくえ〜:資料


投稿日

February 15, 2017