歳月38年

2013年度 退職記念講義

講師大森博司 教授
開講部局環境学研究科
日時2014/3/14 15:00-17:00
場所ESホール
講師大森博司 教授
開講部局環境学研究科
日時2014/3/14 15:00-17:00
場所ESホール

ありがとう、名古屋大学

1983 年に名古屋大学に着任して以来、本学には 31 年間お世話になりました。

1975 年、大学院の学生だった私は、助手へのお誘いを受けて前任の大学の教員になりました。当時の国立大学教員の給与は景気の良い民間企業と比べて低めで、一流と言われていた民間企業に就職を果たした友人達からは何を好き好んで大学にと言われましたが、給料をいただいて勉強ができるという、他では得られない自由な時間を手に入れるための代償と真っ直ぐに考えての結論でした。爾来、39 年の歳月が流れました。

私の専門は建築構造学です。講義が中心の教育については、原理的なことを大切にしつつ毎年、工夫を凝らしながら続けることができ、これは大変に楽しいものでした。研究に関しては、人と違うことをおもしろくと心がけて進めてきました。その過程で若い共同研究者として私と一緒に仕事を進めた学生達は例外なく誰もが優秀で、名古屋大学の学生の質の高さに支えられて来た自分を幸せ者だったなと改めて振り返ります。

退職後、私はこれまでとは比べものにならないくらいに自由な時間を手にします。それが少し早めの退職の理由でもあります。これからは自分に求められるものをもう一度見つめ直し、これに十分に応えられるような知力と体力をもう一度取り戻したいと思っています。お世話になりました名古屋大学の今後の発展を祈念するとともに、これまで私を支えて下さったたくさんの皆さんに心より感謝します。

ご案内

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講師紹介

大森 博司 (おおもり・ひろし) 環境学研究科教授

学歴

  • 1973 年 名古屋大学 工学部 建築学科
  • 1975 年 東京大学大学院 工学系研究科 建築学 修士課程

職歴

  • 東京大学助手, 1975 年 07 月 〜 1983 年 03 月
  • 名古屋大学助手, 1983 年 04 月 〜 1991 年 03 月
  • 名古屋大学助教授, 1991 年 04 月 〜 2004 年 03 月
  • 米国コーネル大学客員研究員, 1995 年 08 月 〜 1996 年 08 月
  • 教授, 2004 年 04 月

取得学位

  • 工学修士, 東京大学, 課程
  • 工学博士, 東京大学, 論文

研究分野を表すキーワード

  • シェル・空間構造, 構造解析, 構造最適化, 構造形態創生, 計算力学, ライフサイクルデザイン

専門分野

  • 建築構造・材料
  • 計算力学

受賞学術賞等

  • 日本建築学会東海賞, 1986 年
  • 日本建築学会奨励賞, 1990 年
  • ASS(International Association of Shell and Spatial Structures)Tsuboi Award, 1999 年
  • 日本建築学会賞(論文), 2004 年
  • IASS(International Association of Shell and Spatial Structures)Tsuboi Award, 2004 年

所属学会等

  • 日本建築学会 構造委員会幹事, 応用力学運営委員会委員, シェル・空間構造運営委員会幹事, 2009 年 04 月〜
  • 国際シェル空間構造学会 理事, ワーキンググループ主査 2006-, 2004-
  • 日本計算工学会 評議員, 2001 年 04 月〜
  • 日本機械学会
  • 形の科学会

講義資料

歳月 38 年

講義ビデオ

最終講義ビデオ

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後輩へのメッセージ


投稿日

May 12, 2020