ショウジョウバエと共に28年

2012年度 退職記念講義

講師西田育巧 教授
西田育巧 教授
開講部局理学部/理学研究科
日時2013/3/19 13:00-14:00
場所理学南館大講堂(坂田・平田ホール)
西田育巧 教授
講師西田育巧 教授
開講部局理学部/理学研究科
日時2013/3/19 13:00-14:00
場所理学南館大講堂(坂田・平田ホール)

退職にあたって

名古屋大学には、19 年間お世話になった。この間、キイロショウジョウバエをモデル系としてがん遺伝子をはじめ、進化的に保存された様々な遺伝子の発生過程における機能を解析して来た。予想どおりにうまく行った研究もあれば、うまく行かなかった研究もあり、反省するところ多々ありである。気がつくと定年を迎えていたという状況で、まだまだやり残したことがある。定年延長で、 1 年間余分に在職することが出来たことは幸いであった。その間、やり残した研究を少しでも行うことが出来、完遂したとは言えないが自分なりに満足することが出来たからである。

私がショウジョウバエをモデル系としてがん遺伝子の機能解析をはじめた頃は、ショウジョウバエ分子生物学の勃興期であった。いち早く新しい技術を取り入れ、日本のショウジョウバエ分子生物学の興隆に幾ばくかの貢献が出来たと考 えている。そして、これが益々発展し続けているのを見るのはまことに喜ばしいことである。

在職中に、桑畑やメダカの養殖地が姿を消し、いくつもの建物が建った。また、大学院重点化、法人化、GCOE、G30、リーディング大学院、WPI など、新しい制度や事業が展開しつつある。私が赴任した頃と隔世の感がある。今後も名古屋大学が益々充実・発展することを願っている。

講師紹介

西田 育巧(にしだ・やすよし)理学研究科教授

学歴

  • 1971 年 九州大学 理学部 生物学 卒業
  • 1974 年 九州大学大学院 理学研究科 生物学 修士課程 修了

職歴

  • 助手・大阪大学医学部 , 1976 年 09 月 〜 1985 年 07 月
  • 博士研究員・Fox Chase がんセンターがん研究所 , 1983 年 04 月 〜 1985 年 06 月
  • 室長・愛知県がんセンター研究所分子生物学研究室 , 1985 年 08 月 〜 1990 年 03 月
  • 部長・愛知県がんセンター研究所放射線部 , 1990 年 04 月 〜 1994 年 03 月
  • 教授・名古屋大学理学部 , 1994 年 04 月 〜 1996 年 03 月
  • 教授・名古屋大学大学院理学研究科 , 1996 年 04 月 〜 2013 年 03 月

取得学位

  • 理学修士 , 九州大学 , 課程 , 1974 年 03 月
  • 医学博士 , 大阪大学 , 論文 , 1982 年 03 月

専門分野

  • 遺伝、ゲノム動態
  • 発生生物学

受賞学術賞

  • 木原記念財団学術賞 , 1998 年
  • 日本遺伝学会奨励賞 , 1989 年
  • 日本生化学会奨励賞 , 1983 年

所属学会

  • 日本分子生物学会
  • 日本生化学会
  • 日本癌学会
  • 日本発生生物学会
  • 日本細胞生物学会

講義資料

ショウジョウバエと共に 28 年 (PDF 文書, 3282KB)

講義ビデオ

最終講義ビデオ・スライドを見る(新しいウィンドウが開きます)(Flashvideo, 52:38)

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投稿日

February 15, 2017