化合物半導体—結晶成長からデバイスまで—

2011年度 退職記念講義

講師竹田美和 教授
竹田美和 教授
開講部局工学部/工学研究科
日時2012/2/28 15:30-17:00
場所IB電子情報館2階大講義室
竹田美和 教授
講師竹田美和 教授
開講部局工学部/工学研究科
日時2012/2/28 15:30-17:00
場所IB電子情報館2階大講義室

ありのままに、あるがままに

宗教者の言葉ではありません。自然科学者として、研究するにもグループや組織を引っ張るにも、こうあるべきで、こうしかできない、との実感です。

目の前で起こっている現象を、ありのままに観察することがすべての出発点と思います。無理に「こうあってほしい」と想定通りの現象に捻じ曲げて理解しても、結局何も得られません。組織の構成員の持てる力以上の目的を目指しても、やはり達成は無理です。もし出来たとしたら、力量を正しく見ていなかったからでしょう。こう素直に理解できるようになったのは、50歳の半ばでした。その後は、それまでの蓄積が熟して来たこともあるでしょうが、目に見える成果が出てくるようになりました。掲げたテーマ(具体的に書くスペースがありません)の成果それぞれに賞を頂き、研究者仲間に認めて頂けました。また、研究成果が次々とものになって他の研究グループや世の中に出るようになりましたし、産学官連携担当の総長補佐として手がけた仕事が、産学官連携推進本部と赤﨑記念研究館として、また現在進行形ですが、中部シンクロトロン光利用施設(名大内ではシンクロトロン光研究センター)として、残せるモノが出来ました。故郷の山口、大学生から教員まで京都、さらに教員として名古屋へとほぼ20年間毎に東へ東へと移動して来ました。名古屋からは西へ戻るつもりでしたが、当分帰さんと言われ、暫く名古屋でまだ持てる力を発揮しようと思います。

講師紹介

竹田美和 (たけだ・よしかず)工学研究科 教授

学歴

  • 1972年 京都大学 工学部 電子工学科
  • 1977年 京都大学大学院 工学研究科 電子工学専攻 博士課程

職歴

  • 京都大学工学部助手(電気工学科) 1977年04月 〜 1986年10月
  • 京都大学工学部講師(電気工学科) 1986年11月 〜 1990年10月
  • 京都大学工学部助教授(電気工学科)1990年11月 〜 1991年03月
  • 名古屋大学工学部教授(材料機能工学科)1991年04月 〜 1997年03月
  • 名古屋大学大学院工学研究科教授(材料機能工学専攻)1997年04月 〜 2004年03月
  • 名古屋大学大学院工学研究科教授(結晶材料工学専攻)2004年04月 〜 2012年03月

取得学位

  • 工学博士 京都大学 1980年03月

専門分野

  • 応用物性・結晶工学
  • 薄膜・表面界面物性
  • 電子デバイス・電子機器
  • 電子・電気材料工学
  • 応用光学・量子光工学

受賞学術賞

  • 日本結晶成長学会論文賞 2000年
  • JJAP論文賞 2009年
  • 応用物理学会フェロー表彰 2009年
  • 超伝導科学技術賞 2011年
  • 山﨑貞一賞 2011年

所属学会

  • 応用物理学会 評議員 2004年04月 〜 2010年03月
  • 日本結晶成長学会 会長 2010年04月 〜
  • 日本放射光学会 評議員 2010年10月 〜 2012年09月
  • 電子情報通信学会
  • IEEE

講義資料

化合物半導体—結晶成長からデバイスまで—

メッセージビデオ


投稿日

March 02, 2016