人間のための画像処理

2008年度 退職記念講義

講師末永康仁 教授
末永康仁 教授
開講部局情報科学研究科
日時2009/3/23 13:30-15:00
場所IB電子情報館2階大講義室
末永康仁 教授
講師末永康仁 教授
開講部局情報科学研究科
日時2009/3/23 13:30-15:00
場所IB電子情報館2階大講義室

母校奉職12年:感謝と夢と

終戦の3か月後に犬山で生まれ木工好き少年から現在にいたるまでの過程は、全て様々な方々にお世話頂いたことの集積です。恩師、友人、全ての方々に心から御礼申し上げます。

本学電気の博士課程を修了し、東京と横須賀のNTT研究所に24年間勤務した後に、約12年間母校に奉職する機会を頂きました。院生時代は胸部X線写真の自動診断、NTTでは主に人物像の認識生成、大学に戻ってからは主に医用画像処理と、一貫して画像処理の研究に従事してきました。過去41年間、計算機の劇的な性能向上を実体験してきた世代ですが、マシンの性能向上で解決される課題とそうでない課題とがあり、「温故知新」は今後に何をなすべきかを考える助けになることを実感しています。振り返れば一瞬の大学12年、21世紀COE 拠点リーダ担当など忙しいながらも若手を育成する喜びを糧に仕事に取り組んで来ました。私の信条「人間は大自然のほんの一部」、「物質的豊かさより精神的豊かさを」にも若い皆さんが結構耳を傾けて下さったのは幸せでした。

最後に夢を一言。本来の壮大な精神に基づく豊田講堂前からキャンパス西端までの広大な芝生広場の復活を夢見ます。昔は何面ものソフトボール場として人が溢れ名古屋市街を見渡す広い視界がありました。視界は精神・思想に影響します。当時の本学に溢れていた何ともいえぬ広々感・開放感を、いつか何らかの方法で、再実現して頂けると幸いです。

講師紹介

末永 康仁(すえなが・やすひと)情報科学研究科教授

職歴

  • 1973/04-1997/01 NTT電気通信研究所 研究員
  • 1985/03-1986/03 マサチューセッツ工科大学 メディア研究所 客員研究員
  • 1997/02-1997/03 名古屋大学教授 工学部/情報工学科
  • 1997/04-2003/03 名古屋大学教授 工学研究科・計算理工学専攻
  • 2003/04-2009/03 名古屋大学教授 情報科学研究科・メディア科学専攻

取得学位

  • 工学博士 (1974/09 名古屋大学)

専門分野

  • 画像処理

研究課題

  • 優れたインタフェース実現のための画像認識・生成の研究
  • キーワード: 画像処理, ヒューマンインターフェース

所属学会

  • 情報処理学会
  • 電子情報通信学会
  • 電子情報通信学会
  • IEEE

受賞学術賞

  • 電子情報通信学会、フェロー (2001/09)
  • IAPR MVA 2000 最優秀10年論文賞 (2000/11)
  • 電子通信学会学術奨励賞 (1979)

講義資料

後輩へのメッセージ


投稿日

March 26, 2022