名古屋大学への感謝と、これからの大学・博物館に思うこと~私の研究遍歴(ウミユリ、カンブリア爆発、津波からの復興支援)~

2021年度退職記念講義

講師大路 樹生 教授
大路 樹生 教授
開講部局博物館
日時2022/3/4 13:00-15:00
場所博物館講義室(古川記念館)
大路 樹生 教授
講師大路 樹生 教授
開講部局博物館
日時2022/3/4 13:00-15:00
場所博物館講義室(古川記念館)

名古屋大学への感謝と、これからの大学・博物館に思うこと

名古屋大学には2010年6月より約12年間お世話になりました。その間、モンゴルのフィールド調査に基づく古生物学的研究を始めることができ、新しい発見を行うことができました。また海水恒温水飼育槽で生きたウミユリの生態を観察し、ウミユリの様々な生態学的・古生態学的研究を行うことができました。このように自由に研究をやらせていただいた名古屋大学に私は感謝しかありません。一方、今後の大学の研究環境には危惧を持っています。大学院重点化、法人化以降、大学は果たして研究・教育がより活発に行われる場所となったのでしょうか? おそらく答えはNoだと思います。今後の若手研究者、学生が将来に大きな心配を抱くことなく自由かつ活発に研究が行える環境を大学、教職員が作っていくことが求められると思います。

後輩へのメッセージ

講師紹介

大路 樹生(おおじ・たつお) 博物館教授

学歴

  • 東京大学 大学院理学系研究科 地質学専攻 1981年4月 - 1983年3月
  • 東京大学 理学部 地学科 1976年4月 - 1981年3月

職歴

  • 名古屋大学 博物館 館長 2014年4月 - 2020年3月
  • 名古屋大学 博物館 教授 2010年6月 - 2022年3月
  • スミソニアン協会国立自然史博物館 無脊椎動物部門 研究員 1995年1月 - 1996年1月
  • 東京大学 大学院理学系研究科 准教授 1994年12月 - 2010年5月
  • 東京大学 理学部 講師 1992年12月
  • シンシナティ大学 地質学教室 フルブライト研究員 1987年10月 - 1988年6月
  • 東京大学 理学部 助手 1983年4月

取得学位

  • 理学博士 ( 1987年6月 東京大学 )

研究キーワード

カンブリア爆発と多細胞動物の進化に関する研究,捕食者と被食者の地史的変遷と進化,ウミユリ類の古生物学・動物学

所属学協会

  • 日本古生物学会 1980年4月 - 現在
  • 進化学会 - 現在
  • Paleontological Society (of America) - 現在
  • 日本動物学会 - 現在
  • 日本地質学会 - 現在

講義資料

名古屋大学への感謝と、これからの大学・博物館に思うこと~私の研究遍歴(ウミユリ、カンブリア爆発、津波からの復興支援)~

投稿日

February 17, 2022