2015年度 退職記念講義
講師 | 小野耕二 教授 |
---|---|
開講部局 | 法学部/法学研究科 |
日時 | 2016/2/13 15:30-17:15 |
場所 | 法学部 第三講義室 |
講師 | 小野耕二 教授 |
---|---|
開講部局 | 法学部/法学研究科 |
日時 | 2016/2/13 15:30-17:15 |
場所 | 法学部 第三講義室 |
私が名古屋大学法学部に助手として採用されたのは 1979 年 4 月であり、この 3 月で勤続 37 年ということになる。ただしその前に大学院生として 5 年間在籍したこともあり、名古屋大学での私の生活は 42 年となる。
まだ大学紛争の熱も冷めやらぬ京都大学を卒業し、本学の大学院に進学した私にとって、本学の雰囲気はとても平穏であり、ここで、横越英一先生をはじめとする素晴らしい指導教授の下で研究に没頭できたことは、私にとって幸せであった。研究室での先輩・後輩たちとの議論の中で研究を進め、法学部助手から助教授、そして教授へと昇任していくことができた。ただしその研究生活は、私が当初想定していたものとは異なっていた。若い時期の私はまず「日本の学界」での活動を念頭に置いたが、私の専門とする政治学においても、この間急速な国際化が進展していた。私の研究者生活を前半と後半とに分けて見ると、その変化がよく分かる。
前半には、私の外国出張は、2 年間の西ドイツ (当時) 滞在を含めても数回である。しかし後半になると、法整備支援関係のものを含め外国出張は 100 回近くに及ぶ。その中で、私自身の研究の国際的発信と、海外の研究者との学術交流に努めてきた。その意味で私には、日本の法学・政治学の国際展開の時期に立ち会ったという実感がある。若い人たちには、この状況をさらに推し進めて貰いたいと願っている。
小野 耕二 (おの・こうじ) 法学研究科教授
April 29, 2020