植物細胞の増殖と分化:コインの表と裏か?

2011年度 退職記念講義

講師町田泰則 教授
町田泰則 教授
開講部局理学部/理学研究科
日時2012/3/2 14:30-15:30
場所理学南館大講堂(坂田・平田ホール)
町田泰則 教授
講師町田泰則 教授
開講部局理学部/理学研究科
日時2012/3/2 14:30-15:30
場所理学南館大講堂(坂田・平田ホール)

感謝

私は、岡崎令治・恒子先生の下で大学院を終え、その後26年間名古屋大学理学部で仕事をさせて頂きました。子供の頃の夢であった科学者としての研究の場を理学部に与えられたことに感謝しています。素晴らしい所でした。研究成果の評価には時間がかかることも多いので、それについては棚上げにしたいと思います。

大学では、教育が主務です。学部生には、多くの場合授業で接します。私は、時々「大学では、研究者が直接若い人を教える。だから、同じ教科書を使っても、名大と他では、内容が違ってくるし、その点に意味がある」と話してきました。しかし、これは残念ながらあまり成功しなかったような気がします。大学院生は初めのうちは研究者としては未熟でしたが、やがて彼らは研究の場での戦友になりました。研究室からでた若手がどれだけの研究をするのかにより、共に過ごした時代の成果が問われるでしょう。このように、大学院生に対する教育の評価にも時間がかかりますので、これも棚に上げることにします。

上記した内容と比べるとレベルが違いすぎますが、研究の継承性という意味では、ケンブリッジ大学のルーカス教授職を思い出します。これは、1664年に創設され、第2代目が A. ニュートン、ずっと下って量子力学の P. ディラック、そして2代前は S. ホーキングが教授でした。約350年に渡って一つの教授職が続いています。大学では教授職を継承することにも意味があるような気がしています。

講師紹介

町田泰則(まちだ・やすのり)理学研究科教授

学歴

  • 千葉大学・理学部/生物学科卒業 1968年04月 〜 1972年03月
  • 名古屋大学大学院・理学研究科・修士課程・博士課程 1973年04月 〜 1978年03月

職歴

  • 日本学術振興会奨励研究員 1978年6月 〜 1979年3月
  • ニューヨーク州立大学医学部微生物学部 ポストドクター 1979年10月 〜 1982年06月
  • 農林水産省・植物ウイルス研究所、研究員 1982年07月 〜 1984年09月
  • 名古屋大学・理学部/生物学科、助手、助教授 1984年10月 〜 1989年01月

取得学位

  • 理学博士 名古屋大学 課程

専門分野

  • 植物生理・分子
  • 分子生物学
  • 発生生物学

受賞学術賞

  • Fellow of the American Association for the Advancement of Science, 2010年
  • 日本植物学会奨励賞 1987年11月27日 日本植物学会

所属学会

  • 日本植物生理学会 会長、幹事長、常任評議委員、評議委員 2012-2013,1995-1996,1997-1998,1999-2001,2006
  • 日本分子生物学会 評議員、副理事長 2001-2004,2007-2010
  • 日本植物学会 評議員 1998-1999,2002-2003,2006
  • 国際植物分子生物学会
  • 日本植物細胞分子生物学会 評議員 1995年04月 〜 1997年03月

講義資料

植物細胞の増殖と分化:コインの表と裏か?

メッセージビデオ


投稿日

March 02, 2016