細胞学II-2013

講師上川内あづさ 教授
開講部局理学部/理学研究科 2013年度 後期
対象者理学部生命理学科3年 (2単位週1回全15回)

授業の内容

前半

  1. 脳や神経系の研究を支える小規模モデル生物
  2. 感覚受容の細胞基盤
  3. 感覚情報処理を担う脳の神経回路
  4. 行動を制御する神経回路

後半

  1. 細菌細胞壁
  2. 細胞壁成分の生理活性
  3. 植物細胞壁の構造と生合成
  4. 植物細胞の成長に伴う細胞壁の構造変化

授業の工夫

教科書にはまだ掲載されていない最新の研究成果も交えつつ、様々な生命現象をつかさどる細胞機能に関する基本的な知識や実験手法などについて説明します。最新の研究成果については、どのようにしてそのような発見がなされたか、歴史的な経緯や世界的な潮流も交えて解説することで、一連の研究の流れの中でそれぞれの生命現象が研究されてきた背景を体系的に理解できるようにします。

授業の目標

個性を持った細胞集団のダイナミックな振る舞いにより、生物個体は形成・維持される。本講義では、生物を構成する多様な細胞の性質を、神経細胞を中心に概説する。単に知識を詰め込む講義ではなく、その細胞固有の性質が明らかになった歴史的経緯なども合わせて紹介することで、科学研究そのものの面白さを理解することができる力を培う。

本講義の前半(上川内担当分)では、細胞集団が形成する複雑なネットワークの例として、動物の神経系に着目する。主にショウジョウバエなどの小規模な脳や神経系を持つモデル生物を用いた研究例を学ぶことで、個々の神経細胞の振る舞いが特定の感覚情報処理や動物行動につながるメカニズムを考える。

後半(木藤担当分)では神経細胞以外の細胞について、一般的な特性や機能などを学ぶ。以上一連の講義から、生物を作り出す「細胞」の多様性や共通点について理解を深める。

教科書

なし

参考書

テイツ・ザイガー「植物生理学」

履修条件

特になし

講義ノート

講義ノート(抜粋)


投稿日

November 17, 2015