放射線計測学-2010

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講師井口哲夫 教授
開講部局工学部/工学研究科 2010年度春学期
対象者工学部量子エネルギー工学コースおよび応用物理学コース3、4年生 (2単位週1回全15回)

本講義の目的とねらい

放射線計測の基礎的事項、特に放射線検出器の物理と測定原理の理解を目的とする。最終的に、各放射線の測定に対して、適切な測定システムを選定できる能力を培う。

達成目標

  1. 放射線計測の基礎物理を理解し、説明できる。
  2. 各種放射線検出器の測定原理と特徴を理解し、説明できる。
  3. 各種放射線測定に対し、適切な計測システムを選定できる。

バックグラウンドとなる科目

原子物理学、電磁気学 I、原子核電気電子回路

授業内容

  1. 放射線の量と単位、自然放射線、統計的性質
  2. 放射線(荷電粒子、γ(X)線、中性子)と検出器物質の相互作用
  3. 放射線検出器の性能を表す特性量(検出効率、エネルギー分解能等)
  4. 気体電離検出器(気体中の電荷挙動、電離箱、比例計数管、GM計数管)
  5. 固体電離検出器(動作原理、半導体検出器等)
  6. 発光型検出器(発光機構、各種シンチレータ等)
  7. 光電変換素子(光電子増倍管、フォトダイオード等)
  8. 信号処理回路システム(検出器選択指針、パルス計数、パルス波高分析、パルス時間分析等)
  9. その他(受動型検出器、新しい検出器の動向と展望)

教科書

教科書は特に指定しないが、下記参考書をもとにした講義資料を適宜配布する。 毎回講義に関連した小課題レポートを与えるので、講義資料をもとに十分復習を行うこと。

参考書

  1. 「放射線計測の理論と演習(上・基礎編)」ニコラス・ツルファニデス著、阪井英次 訳(現代工学社)
  2. 「放射線計測ハンドブック 第 3 版」G. F. Knoll 著、木村逸郎 他 訳(日刊工業新聞社)

評価方法と基準

達成目標に対する評価の重みは同等である。 毎回の小課題レポート〜30%、期末試験〜70%で評価し、100 点満点で 60 点以上を合格とする。


投稿日

March 17, 2020