英語(リーディング)4-2005

講師山下淳子 教授
開講部局教養教育院 2005年度 前期
対象者文学部 (1単位週1回全15回)

授業の目的およびねらい

多読を通じて読むスピード・語彙力などを伸ばすと同時に、英語の読書を楽しみつつ、長い英文を読みきる体力をつける。

授業の工夫

この授業では、できるだけ多量の英語を読んでもらい、その中で英語を読む力を養成することを目指しています。そのために、様々なレベルの英語の本を教材として提供しています。

受講生は約 500 冊ある本の中から、自分の興味関心・英語力にあわせて、自分で本を選んで読みます。クラス全員が同じテキストを読む授業と、この点で大きく異なります。

授業そのものは、前半と後半に分かれ、前半は英語の読解力を伸ばすための講義と演習で、全員が同じことをやります。後半は、個別読書の時間で、自分が選んだ本を読んだりレポートを書いたりと、自分のペースで必要なことをやります。教員は、個々の受講生の好み、読書のペース、英語力などを把握して、英語の多読を無理なく継続できるようなアドバイスを、できるだけ個別にするよう努力します。そのために個人面接をやることもあります。

このように、授業の後半は個人指導の色彩が強くなります。受講生はこの時間をうまく使えば、教員と接触する機会が増え自分だけの疑問に答えてもらうこともできます。

学生による教材評価一覧

以下は、学生の BookReport における教材文献のレーティングを表にしたものである。

シリーズ名:

学生が主体的に提案した教材一覧

教員が準備した教材以外に、多読用教材として学生が自主的に選んだ本の一覧である。

授業の目的およびねらい

多読を通じて読むスピード・語彙力などを伸ばすと同時に、英語の読書を楽しみつつ、長い英文を読みきる体力をつける。

履修条件あるいは関連する科目等

英語をたくさん読もうという積極的態度をもっていること。

授業内容

用意された多数の教材の中から自分が読みたいと思う英語の本を選び、授業中および授業外で読む。一週間に最低1冊読破することを心がけ、読んだ本についてレポートを提出する。教材のレベルは 5 段階に分けられ、500 語〜3500 語くらいの語彙レベルで、長さも1冊が 30〜130 ページくらいと様々である。
最初の授業でテストを行い、本を選ぶ際の指針を与える。授業ではプリントを配布して、速読の練習をしたり、原作からの抜粋を読んだりするが、個人で静かに自分の選んだ本を読む時間も設け、その間に各学生の感じている問題点についてできるだけ個別に対応する。なお、自分で読みたい英語の本があれば、教官の許可を得た上でそれを読むことも勧める。

教科書

欧米各社の出版している、レベル別に段階分けされている英語の読み物教材。教員の方で準備する。参考資料 のページを参照。

スケジュール

スケジュール 学習課題
1 オリエンテーション
2 事前テスト
3 語彙力を高める 本を 1 冊読むごとにBook report を提出
4 速読力を高める
5 原作を読む
6 語彙力を高める
7 速読力を高める
8 原作を読む
9 語彙力を高める
10 速読力を高める
11 原作を読む
12 語彙力を高める
13 速読力を高める
14 事後テスト
15 まとめ Reading record sheet(学期末に提出)

課題

  1. Book report (本1冊ごとに提出)

    記入するもの

    • School(学部)
    • No.(学生番号)
    • Name (名前)
    • My book report number(book report の通し番号、つまり何枚目のレポートか)
    • Submission date(提出日)
    • Title(タイトル)
    • Author(著者)
    • Series(略号・[表 1 シリーズ名と略号] )
    • Book No(本の通し番号・本の表紙又は book list)
    • Grade(授業で使う段階分け・[表3 授業で使う段階分け] )
    • Page count(総ページ数・book list より)
    • Word count(総単語数・book list より)
    • この本の主観的総合評価(10 点満点)
    • 英語に関する気づき
    • あらすじ・感想
  2. Reading record sheet(学期末に提出)

    それまでなくさないように毎回の読書記録をとる

注)自己選択の本を読む人は

  1. 1 週間に 1 枚の Book report を提出する。
  2. Reading record sheet には 1 週ごとのページ数を記入する。
  3. Book report, Reading record sheet の該当しない欄には※を記入する。

成績評価

平常点(日常のレポート・出席)、学期末までに読んだ量を総合的に評価する。

多読に適した本

  • 内容が自分にとって面白いもの、興味あるもの

  • 英語のレベルが i - 1 〜 i + 1 であること(注: i は自分の今の英語のレベル)

    (自分が快いと感じるレベルである)

用意した本の紹介

欧米の出版社が出している多読用の本(英語学習者対象)。レベル別に段階分けされている。

表 1 シリーズ名と略号

シリーズ 略号 表紙の色
Oxford Bookworms OX
Heinemann HE オレンジ・緑・赤・青
Penguin PE オレンジ
Cambridge CA
Oxford Factfiles FAC

表2 シリーズごとの語彙レベル

OX HE PE CA FAC
1(400) Beginners(600) 2(600) 1(400) 1(400)
2(700) Elementary(1100) 3(1200) 2(800) 2(700)
3(1000) Intermediate(1600) 4(1700) 3(1300) 3(1000)
4(1400) Upper(2200) 5(2300) 4(1900) 4(1400)
5(1800) 5(2800)
6(2500) 6(3800)

表3 授業で使う段階分け

GRADE OX HE PE CA FAC
1 1 Beginners 1 1
2 2 Elementary 2 2 2
3 3 Intermediate 3 3 3
4 4 4 4 4
5 5 Upper 5 5
6 6 6

投稿日

May 15, 2020