資金会計の国際的展開

定年を迎えて

一橋大学に助手として2年、岡山大学に20年、そして2000年(平成12年)に名古屋大学に着任して12年を経て定年を迎えることになりました。

何か一言ということで思いついた言葉が「牛にひかれてイスタンブール」でした。「春風や牛にひかれて善光寺」という俳句のパロディーですが、思いがけないことが縁で偶然よい方向に導かれる、という意味のようです。

アジア会計学会(AAAA)の設立にかかわって、名古屋大学で2002年に第3回大会を主催しました。このことが縁となって、海外の多くの研究者と意見交換ができるようになり、資金会計に関する情報発信も可能となりました。また、ドバイやバリなど、AAAAを開催するアジアの国々の都市を巡ることにもなりました。それによって、神道、仏教、イスラム教、ヒンドゥー教などの様々な文化を肌で感じることができました。なかでもイスタンブールは思い出のひとつ で、学会の後、アナトリア高原にまで足をのばして、ヒッタイト帝国の都と神殿の跡を見ることができました。

資金会計と呼ばれる新しい領域の確立をめざして研究を進めてきましたが、この12年間はとても有意義で充実したものでした。多くの方々からご指導とご高配をいただき厚くお礼申し上げます。

講師紹介

佐藤 倫正（さとう・みちまさ）経済学研究科教授

学歴

• 1970年 一橋大学 商学部 卒業
• 1978年 一橋大学大学院 商学研究科 博士課程 修了

取得学位

• 商学修士 課程
• 博士（商学）一橋大学 主論文:『資金会計論』(白桃書房、1993年)

副論文:「会計観の変遷と日本の選択」中村忠編著『財務会計と制度会計』(白桃書房、1994年)

専門分野

• 会計学

受賞

• 日本会計研究学会賞 1990年

所属学会

• アジア会計学会 会長 , 2002年10月 〜 2003年10月
• アメリカ会計学会(American Accounting Association)
• 日本会計研究学会 評議員 , 2003年04月 〜 2007年03月
• 経営分析学会 常任理事 , 1996年04月 〜
• 社会関連会計学会 理事 , 1998年04月 〜
• 非営利法人研究学会常任理事 , 2008年 〜
• 国際会計研究学会理事 , 2011年 〜

講義資料

「資金会計の国際的展開」スライド

「資金会計の国際的展開」論文

配布資料

「資金会計の時代」『税務経理』7779号（1996年5月24日）

「ホリスティック会計観の実名」『税務経理』9158号（2012年2月24日）

「新展開をする財務諸表体系」『税務経理』8976号（2010年1月26日）

「資金会計の国際的展開」『税務経理』8990号（2010年3月19日）

関連図表

「拝啓ＩＡＳＢ殿」『税務経理』8875号（2008年11月21日）

IASB議長からの手紙

関連資料

Funds Flow View of Financial Accounting ：Towards a New Accounting Model

1. [“Funds Flow View： An Alternative Approach to Financial Accounting,”Okayama Economic Review, Vol.26, No. 3・4, March 1995, pp. 121-149.](https://ocw.nagoya-u.jp/files/336/Funds Flow View.pdf)
2. [“The Structure and Implications of the Three Dimensional Double Entry Accounting System,” Okayama Economic Review, Vol.31, No. 4, March 2000, pp. 133-151.](https://ocw.nagoya-u.jp/files/336/3D Double Entry.pdf)
3. [The Presentation of Financial Performance Under The Funds Flow Approach ：Project Proposal 2005.](https://ocw.nagoya-u.jp/files/336/IAAER Project Proposal.pdf)
4. [Comment Letter to the IASB Exposure Draft 2008.](https://ocw.nagoya-u.jp/files/336/IASB comment.pdf)

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