やったこと、やれなかったこと、やらなかったこと−対照言語学と言語教育−

2008年度 退職記念講義

講師小坂光一 教授
小坂光一 教授
開講部局文学部/国際言語文化研究科
日時2009/2/6 15:00-16:30
場所文系総合館7階カンファレンスホール
小坂光一 教授
講師小坂光一 教授
開講部局文学部/国際言語文化研究科
日時2009/2/6 15:00-16:30
場所文系総合館7階カンファレンスホール

偶然の有効利用

中学生のとき、国文法の授業が面白くて仕方なかった。この国語の先生との偶然の出会いが言語学の道に繋がったと言える。話せば長くなるので、一切を省略するが、大学でドイツ語学を専攻したのも偶然の結果だ。何しろ、入学してすぐの第1回目の授業ではフランス語のクラスにいたのだから。ある偶然からドイツ語に変更した。その後、英文科に進学したが満足できず、ドイツ語学に転専攻。ある先生との偶然の出会いが私の進路を変えたのだ。さらに、秋田県生まれの私が故郷から遠く離れた名古屋大学の大学院に入ったのは偶然が何重にも重なった結果だった。このように、人生は偶然の積み重ねだ。だとすれば、真の実力というのは「偶然を有効に利用できる力」だと言えるのではないだろうか。

38 年間の教師生活(名大では 29 年間)は人間との出会いそのものだった。本当に皆様のお世話になった。特に事務の人たちには、問題視されても不思議でないくらいよく面倒を見てもらった。何でもやってもらえた。また、教養教育院の専任教員を「兼務」することにより、他部局の多くの先生と懇意になれたことも財産の一つだ。しかし、反面教師でしかあり得ない私が 38 年間という長い時間を大過なく過ごしてこられたのはとりわけ学生に恵まれていたからに他ならない。結局彼らは私の「生涯の財産」となった。今、38 年分のすべての受講者名簿を大事に携えて大学を去る。皆様に心から感謝しつつ……。

講師紹介

小坂光一(こさか・こういち)国際言語文化研究科 教授

学歴

  • 1968 年 山形大学文理学部文学科 卒業
  • 1971 年 名古屋大学大学院文学研究科独文学専攻修士課程 修了

職歴

  • 1971/04-1976/03 富山大学専任講師
  • 1976/04-1977/03 九州大学専任講師
  • 1977/04-1980/03 九州大学助教授
  • 1980/04-1991/04 名古屋大学助教授
  • 1991/05-2009/03 名古屋大学教授
  • 2005/04-2009/03 名古屋大学教養教育院教授を兼務

取得学位

  • 文学修士 (名古屋大学)
  • 文学博士 (名古屋大学)

専門分野

  • 外国語教育
  • 言語学
  • 独語・独文学
  • 日本語学
  • 日本語教育

研究課題

  • 対照言語学
  • 言語教育学

所属学会

  • ドイツ語・ドイツ文学国際学会
  • 日本独文学会

受賞学術賞

  • ティーデマン賞 (1981)

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講義資料

やったこと、やれなかったこと、やらなかったこと − 対照言語学と言語教育 −

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投稿日

March 26, 2022