電磁気学-I-2010

講師天野浩 教授
開講部局教養教育院 2010年度 後期
対象者工学部社会環境工学科 (2単位週1回全15回)

授業の内容

電磁気学 I では、固定された電荷がある場合、その電荷によって影響を受ける、即ち力を受ける別の電荷にとっての電界や、一定の速度で電荷が運動するとき、その周りにどのような磁界ができるかを定式化して、様々な例についての電界・磁界の解析を行います。

授業の工夫

地震予知、雷、電気自動車など身の回りの電磁気学的現象について、電磁気学的にどのように考えるかを紹介することによって、電磁気学的な考えが自然を理解する上で、或いは将来様々な製品を開発する上で如何に重要かを考えてもらっております。また、電磁気学で用いる法則について、誰がどのようにその法則を見出したか歴史的背景を紹介し、現代風になぜ法則が成り立つかを説明した後、幾つかの例を用いて、法則の考え方や使い方に関して理解が深まるようにしております。

本授業の目的およびねらい

現代科学技術の基幹分野のひとつである電磁気学について、その構築の歴史を知り、数学力を基にしてその基本概念と解析手法を身につけるとともに、電磁気学を応用した理工系分野を学ぶための基礎力を養う。本講義では、電磁気学で用いる数学的手法と電荷、および時間に依存しない定常的な電流について学ぶ。

達成目標は以下の通りである。

  1. 電場および磁場の考え方が理解できる。
  2. さまざまな法則の物理的意味を理解し、静電場・静磁場の解析ができる。

履修条件あるいは関連する科目等

工学部の学生は卒業要件として必修である。

教科書

ホームページに講義ノートをアップする。

注意事項

2 回目以降、事前に必ず講義ノートをダウンロードし、印刷して講義に臨むこと。

スケジュール

講義内容
1 電磁気学構築の歴史および身の回りの電磁気学的現象
2 電磁気学を理解するために必要な数学 その1 微分と積分
3 電磁気学を理解するために必要な数学 その2 ベクトル演算
4 クーロンの法則
5 電界と電束密度、ガウスの発散定理とガウスの法則の積分形と微分形
6 電位の定義、静電ポテンシャルエネルギー
7 電気双極子、種々の帯電体による電界と電位の計算法
8 導体、金属による静電遮蔽、アースの意味
9 コンデンサ
10 誘電体 コンデンサに蓄えられるエネルギー
11 アンペアの定義 電流と回路 キルヒホッフの法則の導出
12 ローレンツ力 磁性体 磁界と磁束密度
13 アンペアの周回積分 ビオ・サバールの法則
14 ストークスの定理 アンペアの周回積分の微分形 復習
15 まとめ・期末試験

講義ノート

第 1 回

第 2 回

第 3 回

第 4 回

第 5 回

第 6 回

第 7 回

第 8 回

第 9 回

第 10 回

第 11 回

第 12 回

第 13 回

第 14 回

理解度チェックテスト

成績評価の方法

期末試験(80%)、レポート 2 回(20%)で評価する。

100 点満点中 55 点以上を合格とする。


投稿日

March 17, 2020