離散数学及び演習-2013

講師草刈圭一朗 准教授
開講部局工学部/工学研究科 2013年度 前期
対象者工学部 電気電子・情報工学科 情報工学コース 1年 (3単位週1回全15回)

授業の内容

本講義では,集合・関数・関係に関する諸概念,初等整数論,代数系の理論を学びます.また,演習として大量の証明問題を書き下して貰い,論述力を習得して貰います.

授業の工夫

  • 講義ノートを配布し学生の板書の手間を削減しました.これは,学生が板書している時間のタイムロスを避けるためです. もちろん,論述力を身につけるためには手を動かして頂かないといけないのですが,演習で大量の証明を書き下して頂くことでカバーします.
  • 中間テストを講義の最終回に行い,期末テストは中間テストと同じ問題で出題します.これは,強制的に復習して貰うためです.テストで間違えた問題は,一度の復習で完全に身に着く,という個人的な経験則から来ています.

講義内容

  • 集合・関数・関係に関する諸概念

  • 初等整数論

  • 代数系の理論

  • 次の教科書の 1 節,3 節,4.1-2 節の内容に相当(多少の変更あり)

    • 野崎昭弘,離散系の数学,近代科学社,ISBN:4-7649-0060-2.

講義目的

  • 名大工学部で生息するために必要となる基本的な数学知識の習得

  • 名大工学部で生息するために必要となる基本的な数学的記述法の習得

  • 論述力,すなわち,自分の意見を明快に分かりやすく曖昧性もなく筋道たてて記述する能力の取得(大量の証明問題を用意してます)

    • 論理的矛盾が無い
    • 不必要な議論をしていない
    • 理由と結論をきちんと対応させている
    • 文章全体がストーリーを持っている
  • 抽象的思考の習得

授業の位置づけ

この授業は工学部電気電子・情報工学科1年生の授業です.そのため,2 年次以降の本学科の様々な講義を受講する際に必要となる(数学的)基礎体力を身につけることを目的としています.さらに,演習を通して大量の証明問題を書き下して貰い,将来科学論文を書くために必要となる論述力を身につけることも目的としています.

教科書

野崎昭弘:離散系の数学,近代科学社.

課題

演習の時間内に実施した課題です。

スケジュール

講義内容
1 集合・命題・関数(1)
2 集合・命題・関数(2)
3 関係・順序(1)
4 関係・順序(2)
5 集合の計数
6 約数・倍数,ユークリッドの互除法
7 素数(1)
8 1次不定方程式
9 合同式,中国人の剰余定理
10 素数(2)
11
12 環・整域・体
13 多項式環・ガロア体
14 中間試験
15 まとめ・期末試験

講義ノート

第 1 回-第 2 回

第 3 回-第 4 回

第 5 回

第 6 回

第 7 回

第 8 回

第 9 回

第 10 回

第 11 回

第 12 回

第 13 回

成績評価

試験,演習,レポートにより総合評価.


投稿日

May 15, 2020