法学部は、法律家を養成する学部だと思われがちですが、実は卒業生が多様な職業につくことを想定した法学と政治学の教育が行われています。 その中で、キャリア・ディベロップメントの一環としての実習科目「法政実習」が開講されています。

法政実習の概要

幅広い分野で活躍できる素養を身に着けることを目的とした選択制の授業です。
履修者は法曹志望の人や専門知識を生かせる職に就きたい人が多いです。
法律事務所や企業の法務部、議員事務所などでインターンシップ形式の研修を行い、実際の業務を体験します。
行き先は専門性の高い事務所が選ばれており、上記の事務所のほかにNPO法人・NGO法人・マスコミなども選択できます。

法政実習の流れ

春学期

事前指導

夏休み

実習

秋学期

報告会

①春学期:事前指導

業界に関する知識やマナー・守秘義務について講義形式で学びます。


②夏休み:実習

事前に希望した事業所で2週間の実習を行います。内容は行き先によって変わります。また、実習終了後には報告書を作成します。
 実習内容の例:業務見学、短期課題(最後に社内プレゼンあり)、書類形式の勉強、OB・OGとの懇談会など


③秋学期:報告会

実習先で学んだことについて毎年6・7名程度発表します。

Q & A

法政実習について、法学部で法情報学を教えていらっしゃる藤本亮教授にお話を伺いました。

Notes! 藤本 亮教授  (法学部 法律・政治学科)

専門:法情報学・法社会学・法教育学
社会学や心理学を用いて、法律に対する態度や法律に関する文化の違い・法律家のキャリアなどについて研究。

実習はどういった目的で開講されていますか?

卒業生の進路が多様であることもあり、法学部は学部で学ぶ内容と実際の職業との結びつきが強くはありません。
このため、学習が将来どのように活かせるのかが、なかなかわかりにくくなっています。
そこで実習を取り入れることで、現場を体験し、大学での学習がどういう意味を持っているのかを考えてもらうことが目的です。
また、就職支援も目的の一つになっています。

この授業を通して一番に学んでほしいことは何ですか?

実際の社会において組織がどのように回っているのかを目で見て、いわば世間知らずな状態を解消するきっかけにしてほしいです。
また、人と一緒に仕事をすることの難しさと重要性を現場で体験してほしいと思います。
例えば弁護士事務所の仕事では裁判所、警察署、弁護士の会合に行ったりするし、企業の法務部でもいろいろな部署と話をしたり、プロジェクトに参加したりします。実習を通して、コミュニケーションなどのスキル向上にもおり組めるようになってもらえると嬉しいです。

授業の醍醐味は何ですか?

教科書で学んだことがそのまま現場で使われることはなく、ズレがあります。
その一方で、実際に現場を見ることで、法律をはじめとする大学で学んだ知識がどのように活用されているのかを学ぶことができます。
また、自分のなりたい職業に就いている人たちがどのようなことをしているのかを自分の目で実際に見ることができ、 今、大学で学んでいることは意味があることなのだと実感できます。
こういうことがこの授業の醍醐味だと思います。

法学部を目指している人に向けてメッセージをお願いします

法学の勉強をする際は、文字ばかり見るのではなく、実際の裁判を傍聴するなど現場も見て
身近な社会でどのように勉強したことが使われているのかを感じて、考えてほしいと思います。
そうしたなかで、自分の好きな分野を見つけ、将来の進路を見つけて下さい。