自然な「ながれ」に身をゆだねて：視之不見、一乱流研究者の道程

自然な「ながれ」に身をゆだねて

私は昭和 49 年 4 月に工学部機械学科に入学して以来 47 年間、名古屋大学で過ごしてまいりました。この間大学環境は激変しましたが、私自身は恩師の古屋義正先生と中村育雄先生の薫陶を受け、大学院への進学以来一貫して流体工学分野特に乱流拡散・混合現象の研究に従事することが出来ました。この長い学生・教員生活を経た末、辿り着いた心境は「視之不見：之を視れども見えず」でした。拡散・混合現象を担う“ながれ”の本質が老子のいう“道”であるならば、之を見ることなどとても出来ないのではと思われます。大事なことは、自然な「ながれ」に身をゆだねて勉学・研究を続けることが出来たことであって、これは恩師の教えもさることながら、ひとえに暖かい家族の支えと多くの優れた学内外の協力者に恵まれたからと思います。今はただ深く感謝するのみです。本当にありがとうございました。

講師紹介

酒井　康彦（さかい・やすひこ）工学研究科教授

学歴

・1978 年 03 月 名古屋大学 工学部 機械学科 卒業
・1983 年 03 月 名古屋大学大学院 工学研究科 機械工学及び機械工学第二専攻 博士後期課程 単位取得満期退学

職歴

・平成 13 年 4 月 名古屋大学教授（工学研究科） , 2001 年 04 月

学内兼務職

・名古屋大学 , 本部学生生活委員会委員　学生生活広報担当グループ委員 , 2006 年 04 月 ～ 2007 年 03 月
・名古屋大学 , 本部学生生活委員会委員　名大祭等課外活動支援担当グループ委員 , 2007 年 04 月 ～ 2008 年 03 月
・名古屋大学 , 創造工学センター長 , 2013 年 04 月 ～
・名古屋大学 大学院工学研究科 , 機械・航空宇宙工学科　学科長 , 2017 年 04 月 ～ 2018 年 03 月

取得学位

・工学博士 , 名古屋大学 , 課程 , 1984 年 11 月

研究分野

・流体工学，乱流，拡散，混合，化学反応，数値計算法，確率密度関数法，生体流動，脳動脈内流れ，乱流騒音，超臨界流動，乱流境界層，噴流能動制御

所属学会等

・可視化情報学会 , 日本国
・日本流体力学会 評議員 2000 年 04 月 〜 2006 年 03 月, 日本国
・日本流体力学会 代議員 2006 年 04 月〜2008 年 03 月, 2010 年 04 月〜2014 年 03 月, 日本国
・日本混相流学会 , 日本国
・日本物理学会 , 日本国
・日本機械学会 流体工学部門技術委員会幹事 , 1996 年 04 月 ～ 1997 年 03 月 , 日本国
・東海流体熱工学研究会 庶務幹事 , 1998 年 04 月 ～ 2001 年 03 月 , 日本国
・日本機械学会 東海支部　第 51 期庶務幹事 , 2002 年 04 月 ～ 2003 年 03 月 , 日本国
・日本機械学会 東海支部第 51・52 期　商議員 , 2002 年 04 月 ～ 2004 年 03 月 , 日本国
・日本機械学会 インターナショナル　ジャーナル (B 編）　編修委員 , 2002 年 04 月 ～ 2006 年 03 月 , 日本国
・日本流体力学会 中部支部　庶務幹事 , 2004 年 04 月 ～ 2006 年 03 月 , 日本国
・日本機械学会 流体工学部門英文ジャーナル　 JFST 　編修委員長 , 2006 年 04 月 ～ 2008 年 03 月 , 日本国
・日本流体力学会 中部支部　支部長 , 2007 年 04 月 ～ 2008 年 03 月 , 日本国
・ターボ機械協会 理事 , 2008 年 04 月 ～ 2009 年 03 月 , 日本国
・日本流体力学会 理事 , 2008 年 04 月 ～ 2010 年 03 月 , 日本国
・ターボ機械協会 評議員 , 2009 年 04 月 ～ 2010 年 03 月 , 日本国
・日本機械学会 流体工学部門 技術委員会 委員長 , 2009 年 04 月 ～ 2010 年 03 月 , 日本国
・日本機械学会 流体工学部門　副部門長 , 2010 年 04 月 ～ 2011 年 03 月 , 日本国
・日本機械学会 流体工学部門　部門長 , 2011 年 04 月 ～ 2012 年 03 月 , 日本国
・日本機械学会 支部・部門活性化委員会委員 , 2012 年 04 月 ～ 2013 年 03 月 , 日本国
・日本機械学会 表彰部会委員 , 2013 年 04 月 ～ 2015 年 03 月 , 日本国

講義資料

講義スライド