2014年度 退職記念講義
講師 | 田中利治 教授 |
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開講部局 | 農学部/生命農学研究科 |
日時 | 2015/2/20 13:55-14:40 |
場所 | 大学院生命農学研究科 第12講義室 |
講師 | 田中利治 教授 |
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開講部局 | 農学部/生命農学研究科 |
日時 | 2015/2/20 13:55-14:40 |
場所 | 大学院生命農学研究科 第12講義室 |
最近思っていることですが、大学における高等教育もすでに 100 年以上が経過し、変わる必要性が求められているのではないでしょうか。旧態依然とした講義形式から「考える授業」へと変わりつつあるようですが、世界で活躍する次世代を作るには、大学はどうあったらいいのでしょう?先進国では、社会全体がネオテニー化する傾向が強く、多くのことを他人の判断に任せ、適切な自己判断がしにくい人が増えています。リーダシップを持った人を育てるという考えに至りますが、本当にこれでいいのでしょうか? これは将来の展望が薄く、迷惑を考えずにわがままを押し通せる危険性を含んでいます。一方、多くの情報は個人に対して、無秩序に流れて来る時代になり、個人個人の判断が重要な時代になりつつあります。昔はテレビやラジオ・新聞を通して流れる情報は、その場での情報の共有性が存在し、お互いの話題として日常会話の中で自分の考え方を形成できたと思われます。しかし、現在はパーソナル端末が普通であり、個人個人に大量の情報が流れるかまたは勝手に切り捨てられ、ほとんど整理できない状態で情報が放置されています。このような中でどのような大学生に育ってもらうかは、この辺で論議してもいいのではないでしょうか。多くの人の意見を聞く態度を身につけ、様々な観点から物を見ることで、大量に流れてくる情報を的確に処理し、新たな観点を生み出せるような学生が必要とされているのではないでしょうか。
田中 利治 (たなか・としはる) 生命農学研究科教授
最終講義ビデオを見る (新しいウインドウが開きます) (42:46)
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隙間の生物学
May 14, 2020