次世代の糖鎖科学をめざして

2014年度 退職記念講義

講師古川鋼一 教授
開講部局医学部/医学系研究科
日時2015/3/27 15:00-16:30
場所基礎研究棟 (講義棟) 第4講義室
講師古川鋼一 教授
開講部局医学部/医学系研究科
日時2015/3/27 15:00-16:30
場所基礎研究棟 (講義棟) 第4講義室

新しい人生の門出として

1969 年に名古屋大学に入学して 1975 年に卒業しましたが、教授として赴任したのは 1997 年です。いわゆる「東大安田講堂の攻防」があり東大入試が中止となった年に入学してから 6 年間の学生生活は、それまでの私の人生になかった疾風怒濤の時代であり、また大学にとってもダイナミックに揺れ動いた時期でした。1984 年から 5 年間のニューヨークスローン・ケッタリング癌研究所での留学時代、1989 年からの長崎大学医学部での 8 年間には、外からじっくりと名古屋大学の有り様を見つめることになりました。1997 年以来 18 年間にわたり、学生教育ではおもに生化学を担当し、研究では癌と神経変性を中心に糖鎖生物学を推進してきました。名古屋大学に帰ってきた後の研究生活は、人生の中で最も長い期間になるのですが、今一つ印象が弱く、短い言葉では言い表すのが困難な感じです。思うに、あれこれと科学的な興味にまかせて挑戦したわりには、達成できたことが少な過ぎるせいだと、ふりかえっています。研究室を移って、新しい挑戦を始めよう、と考えた時、これまでの蓄積を再認識して、それを足場にして、しかし何らかの新次元の世界に踏み込もうと誓っています。定年を新しい人生の門出として、自らひそかに祝杯を上げるとともに、お世話になりました全ての皆様に、感謝の意を表したいと存じます。

講師紹介

古川 鋼一 (ふるかわ・こういち) 大学院医学系研究科 附属神経疾患・腫瘍分子医学研究センター教授

学歴

  • 1975 年 名古屋大学 医学部 医学科 卒業

職歴

  • 名古屋大学医学部附属病院第一内科医員, 1980 年 10 月 〜 1983 年 12 月
  • ニューヨーク スローンケッタリング癌研究所研究員, 1984 年 01 月 〜 1988 年 09 月
  • 長崎大学医学部腫瘍医学教室助手, 1988 年 10 月 〜 1990 年 03 月
  • 長崎大学医学部腫瘍医学教室助教授, 1991 年 12 月 〜 1997 年 02 月

研究分野を表すキーワード

  • 癌、神経変性、糖脂質、糖転移酵素、ノックアウト、シグナル、増殖、分化、転移、抗体治療

専門分野

  • 細胞生物学
  • 医化学一般
  • 病態医化学

所属学会等

  • 日本免疫学会
  • 日本分子生物学会
  • 日本生化学会 評議員, 理事, 1998, 2007
  • 日本癌学会 評議員, 1998 年 04 月 〜 2013 年 11 月
  • 日本糖質学会 理事, 理事長, 2005 年 04 月 〜 2012 年 03 月
  • 日本医用マススペクトル学会 評議員, 2014 年 10 月 ~

講義ビデオ

最終講義ビデオ・スライドを見る (新しいウィンドウが開きます)(1:36:22)

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講義資料

次世代の糖鎖生物学をめざして

※講義動画および資料の一部に動物の実験画像が含まれます

後輩へのメッセージビデオ


投稿日

May 02, 2020