講師 | 中島英喜 准教授 |
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開講部局 | 経済学部/経済学研究科 2019年度後期火曜4限 |
対象者 | 経済学部3・4年/院生(博士前期課程) |
投資家の意思決定をモデル化して、株価の決定理論を導きます (オープンキャンパスの模擬講義では、自分自身のリスク回避度を評価して、最適な株式の投資額を各自求めます)
授業では全 15 回の授業の積み重ねで、最終目標(株価の決定理論の理解)を目指します。 (オープンキャンパスの模擬講義では、実際に手を動かして、自分にとっての最適な株式の投資額を求めます)
学部生向けの「ファイナンス特論」では、学部レベルの金融経済学(フィナンシャル・エコノミクス)の知識を既に習得している学生を対象として、この分野における自主的探求力のさらなる育成を図る。院生向けの「ファイナンス A」では、証券投資と資産価格の決定に関する標準的な理論を解説し、この分野の研究能力の基礎を養う。「ファイナンス特論」および「ファイナンス A」ともに、ゴールは、(1)現代投資理論(MPT)に基づくポートフォリオ選択の実行、(2)資産価格の標準的な評価式(CAPM)の導出、(3)CAPM を用いた株価評価の 3 つであり、PC を用いた演習も適宜行う。
回 | 講義内容 |
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1 | イントロダクション、基本的な用語の定義 |
2 | キャッシュフローの 4 分類、資産市場の分 |
3 | 金利と債券価格(裁定取引と無裁定条件) |
4 | 株式投資と効率的市場仮説。 |
5 | 確率と統計(演習課題) |
6 | 不確実性下の意思決定と期待効用仮説 |
7 | 稲作モデル(1) |
8 | 稲作モデル(2) |
9 | 期待効用最大化原理とポートフォリオ選択 |
10 | MPT と分離定理 |
11 | 等質期待仮定と資本市場線 |
12 | CAPM と証券市場線 |
13 | CAPM の実証 |
14 | 完全市場における株価の評価 |
15 | 総復習 |
小テスト、レポート(5 回程度)。 履修取り下げは出席 6 割未満、もしくは本人からの連絡により判断する。
右記参照http://www.soec.nagoya-u.ac.jp/~nakashima/FEM/index.htm
テキストは指定しない。適宜教材を提供する。 参考図書:
(1)小林孝雄,他「新・証券投資論(理論編)」(日本経済新聞社)、
(2)リチャード・ブリーリー,他「コーポレート ファイナンス」(日経 BP 社)。
教養レベルの微分・積分、および学部レベルの確率・統計の知識(共分散や回帰分析の定義や内容を説明できる程度の知識)が必須。受講対象は卒業論文等で CAPM を使う必要がある者を想定。
ファイナンス事始め(PDF 文書, 593KB)
※2019 オープンキャンパス模擬講義用
July 05, 2021