講師 | 藤井たぎる 教授 |
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開講部局 | 文学部/国際言語文化研究科 2015年度 前期 |
対象者 | 国際多元文化専攻 先端文化論講座 (2単位・週1回全15回) |
ドイツ・オーストリア近現代音楽の基底に認められる一定の構造と、資本制のもとでの経済体系や心的装置のメカニズムとの相同性に着目し、マルクスの価値形態論、フロイト=ラカンの欲望・欲動論などを参照しながら、ドイツ・オーストリア近現代音楽史・オペラ史を複合的な文化現象として領域横断的に捉えなおすことを目的としている。
この授業の主題は、「授業の内容」にも書いたとおり、文化現象としてのドイツ・オーストリア近現代音楽 (史) である。授業形態は講義だが、授業中に提示する課題や問いかけに対する受講生の応答によって、主題が縦横無尽に展開していくことを理想としている。実際に、予想を超えるすぐれた応答が、複雑に絡まった主題を解きほぐして、それを構成しているモチーフを浮き彫りにすることも稀ではない。また、音楽を専門としている受講生にはピアノを使って和声構造の解説をしてもらっている。そうした「補助線」によって、音楽についての専門的知識がない受講生にも、文化史的な文脈の中で、調性の発展、そして/あるいはその崩壊のプロセスをとらえることの意義を理解してもらえると思う。
近現代音楽の構造と資本制のメカニズムとがいかに相互に関連しあっているかを具体的に検証する。その際、近現代音楽文化史についての基礎的理解力を身につける。
特になし。
資本制と近現代音楽システムとの関係を、具体的に以下の観点から考察する。
なお、上述の項目での予習内容については講義の中で指示する。
授業中に必要に応じて指示するが、さしあたり下記の 2 冊は、4 月中に読んでおくこと。
第 1 回
第 2 回
第 3 回
第 4 回
第 5 回
第 6 回
第 7 回
第 8,9 回
第 10,11 回
第 12 回
第 13,14 回
成績の評価は以下の基準にしたがって行う。出席(50%)、プレゼン形式による期末レポート(50%)。
April 11, 2020