講師 | 菱川明栄 教授 |
---|---|
開講部局 | 理学部/理学研究科 2011年度 前期 |
対象者 | 理学部化学科3年生 (2単位・週1回全15回) |
「光がどのように物質と相互作用するか」を明らかにすることは科学における中心テーマの一つであり,その探求によって量子力学をはじめとする現代科学の礎が築かれてきた。中でも分光学の発展は,波長などの光パラメータの変化に対する応答からその物質の状態を捉える手段を与え,物質科学の発展に大きな役割を果たしている。ここでは,光と分子の相互作用および核運動の量子力学について学び,分子スペクトルからどのような情報が読み取れるかを学ぶ。
いくつかの基本法則を出発点として単純な量子系の一つである分子と光の相互作用をどのように考えるかを導き,そこから分子のどのような情報が読み出せるかについて考えます。論理ステップがクリアになるように,黒板を使って式の導出から解説します。量子の世界にくらす分子の姿がイメージできるように配慮して講義を進めています。
I. 光と分子
II. 分子スペクトル
III. 分子ダイナミクス
量子力学 I を履修していることが望ましい。
量子力学 I
可
なし
アトキンス著「物理化学」化学同人,
山内薫著「分子構造の決定」岩波書店,
Tannor 著 “Introduction to Quantum Mechanics” University Science Books
レポート,成績による。
March 17, 2020