講師 | 星野幸代 教授 |
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開講部局 | 文学部/国際言語文化研究科 2011年度 後期 |
対象者 | 国際言語文化研究科 国際多元文化専攻・文学研究科の大学院生 (2単位・週1回全15回) |
日中のフェミニズム\ジェンダー批評を、文学批評を中心に読み、討論することによって、その批評史、傾向と様々な方向性、方法等を学ぶ。付随して、フェミニズム\ジェンダーの視点による中国映画批評に触れる。
学生を主体としてテキストを読解するために、次のような演習形式をとっています。
① 受講者が指定テキスト、或いは自分の研究と授業のテーマ両方に結びつくと判断して選んだテキストについて、論理構成をレジュメに示して発表し、ディスカッション・ポイントを提示する。
② そのポイント、或いはそれぞれの疑問点などについて議論をする。
副題「日中のフェミニズム/ジェンダー文学批評の流れ」とあるように、中国文学、日本近代文学、日中文学批評にまたがっています。そのため、特徴の一つとして、テキストの中に、日本語訳文が出ていない中国語原文のものも含まれることがあります。ですから、中国語を解しない日本人学生への配慮として、担当者には次のような点に気をつけて発表するよう指導しています。
① 中国映画、中国文学作品について:中国語の原題と、邦題を紹介する。日本で上演、翻訳されていないもの(ない場合が多い)については、あらすじ、中国での位置づけ等を詳しく解説する。
② 中国語論文について:論の展開を、日本語論文の場合より詳細に、折々中日学術用語を対照させながらレジュメを作る。
受講者に中国、台湾からの留学生が非常に多いです。ですから留学生に向けて次のようなことを心がけています。
① 学術的な言葉 → 中国語では何と言うか確認
② 日本文化或いは取り上げた日本文学の語彙のうち、高度な理解を要するもの → 解説を入れる
このうち ② については日本人学生がするように促しています。
2)3)より、この授業は異文化コミュニケーションの効果も持っています。
初回はガイダンス。テキストについて批評史的な位置づけを略紹/担当の仕方、レジュメの例/担当者を決める。担当者は
以上をレジュメにして配布した上で、40分前後で発表する。その後、参加者全員で討論する。 基本的に一〜二回ごとに一作品+論文を扱う(下に挙げるテキストのうち*とあるものは授業二回ずつ使う予定)。作品の順番は担当者の都合を考慮する。
順不同。*のものはそのいずれか一、二章を扱う予定。購入の義務はありません。
これ以外でも、授業のテーマに合い、是非扱いたいテキストがあれば、それを自分の分担として発表しても構いません。
その他、授業時に指示します。
中国語学習歴がなくても参加できるよう考慮します。
是枝裕和監督『歩いても 歩いても』'08 にみる日本の「家」
担当一回以上、欠席二回以下が単位取得の必要条件とする。発表7割、出席・発言による授業貢献を3割で評価する。
May 08, 2020