大気流体力学から地球環境科学までとその周辺、そして人との出会い

2017年度 退職記念講義

講師神沢博 教授
開講部局環境学研究科
日時2018/3/31 14:30-16:00
場所豊田講堂シンポジオン
講師神沢博 教授
開講部局環境学研究科
日時2018/3/31 14:30-16:00
場所豊田講堂シンポジオン

「わかる」ということ

理系文系の人たちが、それぞれの学問分野を深くなお深く掘り下げてゆき、一定のレベルに達すると、あらゆる学問分野に通ずる地下水脈に到達する。その人たちのうちで周りを眺める器量を持つ人たちは、地下水脈を通じてお互いの学問分野の勘所を理解でき、有意義で建設的な対話ができる。この考え方は営み一般に当てはまる。ある「こと」を理解したいとする。その「こと」をできうる限り正確に、まず国語たる日本語で表現する。次に、例えば、現代の普遍語たる英語で表現する。その「こと」と日英2つの表現とを比較検討する中で、その「こと」は何なのかを日英2つの言語で深く思考し、日英2つの表現を改訂する。その「こと」を、表現方法へのより低い依存度で、より明晰に捉えたことになる。こんなことを考えながら、名古屋大学で15年間、仕事をしてきました。

後輩へのメッセージ

講師紹介

神沢 博 (かんざわ・ひろし) 大学院環境学研究科 地球環境科学専攻 教授

学歴

  • 1976 年 03 月 京都大学 理学部 卒業
  • 1978 年 03 月 京都大学大学院 理学研究科 地球物理学専攻 博士前期課程 修了
  • 1981 年 06 月 京都大学大学院 理学研究科 地球物理学専攻 博士後期課程 単位取得満期退学

職歴

  • 国立極地研究所・助手, 1981 年 07 月 ~ 1993 年 09 月
  • 第 26 次南極地域観測隊員, 1984 年 07 月 ~ 1986 年 03 月
  • 国立環境研究所・地球環境研究センター研究管理官、大気物理研究室長, 1993 年 10 月 ~ 2003 年 03 月
  • 名古屋大学・教授(大学院環境学研究科), 2003 年 04 月 ~ 2018 年 03 月
  • 日本学術振興会学術システム研究センター, 専門研究員(非常勤), 2012 年 07 月 ~ 2015 年 03 月
  • 名古屋大学・名誉教授, 2018 年 04 月~

取得学位

  • 理学修士, 京都大学, 課程, 1978 年 03 月
  • 理学博士, 京都大学, 課程, 1984 年 03 月

研究分野を表すキーワード

  • 気候科学講座, 気象学, 気候システム力学, 大気物理・化学, 大気中における物質輸送・循環

所属学会

  • 日本気象学会, 1976 年 〜 理事, 1998 年 04 月 ~ 2004 年 06 月, 日本国
  • American Geophysical Union, 1994 年 〜 Associate Editor, Journal of Geophysical Research-Atmospheres, 1992 年 09 月 ~ 1996 年 12 月, その他
  • American Meteorological Society, 1981〜, その他
  • 日本地球惑星科学連合, 2009 年 〜 大気海洋・環境科学セクションサイエンスボード委員, 2009 年 04 月 ~, 日本国
  • 日本雪氷学会, 1981 年 〜, 日本国

退職記念文集

 

大気流体力学から地球環境科学までとその周辺、そして人との出会い


投稿日

May 17, 2020