四十年のオーロラ科学研究を振り返って

定年退職を迎えて

1992 年 4 月に国立極地研究所から太陽地球環境研究所に異動して来ました。それ以来、名古屋大学には 24 年の長きに亘りお世話になりました。あっという間の四分の一世紀でしたが、楽しくもまた自分の能力以上の仕事もすることができ充実した時を過ごさせて頂きました。お世話になった諸先輩、 仲間の方々、一緒に過ごした教職員や学生の方々に深く感謝いたします。

私は宇宙科学、特に極域観測や人工衛星を用いた地球周辺の宇宙環境の研究をしてきました。上司の先生方が当時若かった私に多くの裁量を与えて下さり、北欧に設置された大型超高層大気観測レーダーの国際協会への日本の加盟実現への貢献等、多くの良い経験をさせて頂きました。

2005 年からは太陽地球環境研究所の運営に従事しました。創設以来の夢であった研究所の豊川から東山への移転を、地元居住の教職員の大きな苦痛を伴うものでしたが、大学執行部のご理解・指導で、2006 年に実現できたことは研究所にとり大変重要な進展で、昨年の研究所の統合にも繋がりました。2009 年からは 6 年間本部で、大学の運営が毎年厳しく なっていく状況を実感しながら微力ながら仕事をさせて頂きました。

大学を取り巻く状況は大変ダイナミックですが、平和を希求し、「勇気ある知識人」を育成するという名古屋大学の基本的なスタンスを大事にしながら、今後益々素晴らしい総合大学になることを心から祈念いたします。

講師紹介

藤井 良一 (ふじい・りょういち) 宇宙地球環境研究所 基盤研究部門 教授

学歴

• 1974 年 東京大学 理学部 地球物理学科 卒業
• 1976 年 東京大学大学院 理学系研究科 地球物理学 修士課程 修了

職歴

• 国立極地研究所助手 , 1977 年 08 月 ～ 1992 年 03 月
• 名古屋大学太陽地球環境研究所助教授 , 1992 年 04 月 ～ 1995 年 07 月
• 名古屋大学太陽地球環境研究所 教授 , 1995 年 08 月
• 名古屋大学太陽地球環境研究所所長 , 2005 年 04 月 ～ 2009 年 03 月
• 理事・副総長 , 2009 年 04 月 ～ 2015 年 03 月

学内兼務職

• 名古屋大学, 所長 (センター長), 2005 年 04 月 ～ 2009 年 03 月

取得学位

• 理学博士 , 東京大学 , 論文 , 1981 年 05 月

研究分野を表すキーワード

宇宙科学、太陽地球系物理学、太陽風、磁気圏、電離圏、熱圏、磁気圏－電離圏結合、沿磁力線電流、非干渉散乱レーダー、EISCAT

専門分野

超高層物理学

所属学会等

• 地球惑星科学会
• 米国地球物理連合(American Geophysical Union)
• 地球電磁気地球惑星圏学会 評議員, 会長 (2003-2004), 2001 年 03 月 ～
• 日本地球惑星科学連合 ユニオンサイエンスセクションボードメンバー及び宇宙惑星科学ボードメンバー , 2009 年 11 月 ～

講義資料

四十年のオーロラ科学研究を振り返って

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