生命の一日を巡って

感想

定年に際し感想を書け、ということですが、いろいろあったなという想いが先行し、なかなかまとまりません。18 年前に名大に戻った時には予想もしなかったことがいろいろあり、長かったようで、短いような感じに捉われます。いつかくる定年の時には、静かに来し方行く末を考えてみたいと思っていましたが、現実は、例年と全く同じような速度で時間が流れて行きます。

とはいえ、改めて思えば、これまでの皆さんのご厚情に感謝の気持ちが最初に浮かびます。何と言っても研究室に来てくれた多くの若い人たちに感謝します。本当に楽しい時間が過ごせたと思います。もちろん理学部や高等研究院の先輩や同僚、学会の仲間にも同じ気持ちですが、私の無能のせいで、頂いたご厚情に見合うことが出来なかったことを申し訳なく思います。開き直るようですが、大学に入った初心を忘れるな、ということで私は精一杯だったように思います。振り返れば、随分と危うい時もあったのですが、よくわがままを通したものだというのが正直なところです。

こんなことはもうあまり長くは続けられないかと思いますし、そうなることを内心期待もするのですが、今しばらくはこだわってみようと願っています。その後は、大学院の頃のように、朝起きて、今日も明日も今週も来週も自由で、ただ本を読み、音楽を聴いて、気ままに旅をしていた時のような、穏やかで充実した時間が戻ってくることを秘かに期待しています。

講師紹介

近藤 孝男 (こんどう・たかお) 理学研究科教授

取得学位

• 理学博士 , 名古屋大学 , 課程 , 1979 年 03 月

専門分野

• 植物生理、分子
• 分子生物学
• 時間生物学

受賞学術賞

• 朝日賞 , 2007 年 , 朝日新聞
• 日本植物生理学会賞学術賞 , 2006 年 09 月 , 日本植物生理学会
• 文部大臣表彰科学技術賞 , 2006 年 04 月 18 日 , 文部大臣
• 中日文化賞 , 2005 年 05 月 03 日 , 中日新聞社
• 木原記念財団学術賞 , 1999 年

所属学会

• 日本植物生理学会
• 日本植物生理学会
• Society for Research on Biological Rhythms
• 日本植物学会
• American Society of Plant Physiologist

講義ビデオ

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