2011年度 退職記念講義
講師 | 金田行雄 教授 |
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開講部局 | 工学部/工学研究科 |
日時 | 2012/3/2 13:00-14:20 |
場所 | IB電子情報館2階大講義室 |
講師 | 金田行雄 教授 |
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開講部局 | 工学部/工学研究科 |
日時 | 2012/3/2 13:00-14:20 |
場所 | IB電子情報館2階大講義室 |
昭和 51 年以来 35 年余り務めた名古屋大学を定年まで 1 年を残し本年 3 月に退職致しました。赴任当初は工学部の工業数学講座・応用物理学教室に所属し、その後多元数理科学研究科創設時にその新研究科に籍を移し、さらに 2 年後工学研究科計算理工学専攻発足時に再び工学研究科に戻りました。この間、素晴らしい先輩、同僚をはじめ多くの方々にお世話になりました。心より感謝致します。
研究面では主として流体力学、とくに乱流の理論的研究を行ってきました。初めの頃はそれこそ紙と鉛筆による研究でしたが、徐々にコンピュータを用いる研究の側面が増えてきました。時代とともに研究環境や設備が良くなってきた一方で、工業数学時代のいわば牧歌的時代に比べ時間的余裕が減ってきた印象があります。その減少とともに、学生の皆さんと接する時間も減ってきたのではないかと反省しています。
昨今、大学における教育・研究の評価が求められる機会が増えてきました。しかしながら、その教育・研究の成果はすぐに目に見え評価できるものだけではありません。名古屋大学学術憲章に謳う「勇気ある知識人」に必要な資質の一つは外なる権威に頼らない、しかも独りよがりではない、自律的評価・判断ができることにあると思います。名古屋大学において「自由闊達な学風の下」、短期的のみならず長期的視点にも立ち、勇気を持って教育・研究がますます推進されることを願っています。
金田 行雄(かねだ ゆきお)工学研究科教授
Super Computing 2002 Gordon Bell Award , 2002 年 , IEEE
科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞 , 2009 年 , 文部科学省
日本流体力学会 2011 年度学会賞(論文賞)
February 05, 2013