多文化コミュニケーション論

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講師俵山 雄司 准教授
開講部局教養教育院 2024年度秋学期
対象者学部1年生

授業の目的

外国人留学生を対象に,日本の社会,文化を理解し,大学生として多文化を理解し,コミュニケーションを行うことができるようになることを目指します。

授業の達成目標

多文化共生社会に必要となるコミュニケーション能力と態度を身に着ける。

授業の工夫

授業を進める際に留意した点は、各回でペア・グループでの活動を必ず複数回入れることと、原則的に(言語より)内容を重視するという2点である。

前者については、教科書の各章に必ずワークが付いていることと関係している。例えば、第7章には「あなたの周りに存在する社会的なステレオタイプを3つ書いてください」というワークがある。それを①個人で考えさせ、次に②ペア(あるいはグループ)で話し、その後、③全体で共有するというものである。いきなり全体で話させると気後れしたり、うまく話せなかったりすることがあるが、ペア・グループで話す時間を入れることで、これがリハーサルの役割を果たし、全体共有では比較的堂々と話すことができていたと思われる。

後者については、学生が話しているときに、日本語の誤りがあっても、逐一修正するわけではなく、タイミングを見ながら修正するというものである。具体例を挙げると、学生の発話に「みんなが困るから、『くつをそろってください』って言います」など、自他動詞の誤りがあっても、直接修正はせず、「あー、『くつをそろえてください』」って、言うんですね」のような形で返答するなどの対応を行った。これにより、内容に集中した議論を促進できたと考えられる。

授業の内容や構成

個人・ペア・グループでの活動を通して、アサーティブ・コミュニケーション、異文化適応、ステレオタイプ、差別と偏見などについて、学ぶ。

教科書

異文化理解入門 改訂版(原沢 伊都夫著、研究社)

参考書

必要に応じて授業で示す。

課外学修等

ほぼ毎回小課題を出す。



クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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投稿日

October 01, 2025