講師 | 佐野 大介 准教授 |
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開講部局 | 文学部/人文学研究科 2025年度春学期 |
対象者 | 文学部2年生 |
哲学という学問は現代の諸学問のルーツであって,その本義は「知恵を愛すること」である。知恵を愛するとは,もの知りを目指すことではなく,ものごとの究極の原因や原理を学問的に探求することである。哲学の目的は,人間や世界について深く知ることを通して,人がよりよい生を営むことにあります。内容的には,こころ,認識,ことば,論理,存在,社会,生命,自然,環境,科学の基礎,倫理,宗教,神などの問題群があります。
中国のさまざまな思想とその展開について理解を深め、中国古代から近現代に至るまでの中国思想史のおおまかな流れを説明できるようになる。また、中国の思想について自分の意見や考えを述べることができるようになる。
世界を全体として理解し,その世界における人間の位置づけ,生きることの意味と価値を根底から考えようという営み,それは「哲学」(philosophia=知を愛すること)あるいは「思想」(thought=文字通り考えるということそのもの)と呼ばれてきました。哲学・思想の根本問題をとりあげ,受講者とともに考えぬくことを通じて,哲学・思想の広大な世界に触れることを目指します。
教員が中国の春秋戦国いわゆる諸子百家の時代から近現代に至るまでの思想史を概説する。
大まかな内容は以下の通り
中国の神話伝説 ―馬王堆帛書―
諸子百家の時代(1)―儒家・墨家―
諸子百家の時代(2)―道家・陰陽家・名家―
諸子百家の時代(3)―兵家・法家―
前漢 ―儒教国教化―
後漢 ―経学・緯額の展開―
魏晋南北朝・隋唐 ―儒仏道三教の鼎立―
宋代(1)―儒教の復興と発展―
宋代(2)―朱子学の成立と南宋儒教の展開―
元代 ―朱子学の継承と朱子学・陸学の折衷―
明代 ―陽明学の成立と展開―
清代 ―清朝考証学の隆盛―
近現代 ―西洋の衝撃と儒教の再解釈―
湯浅邦弘編著『概説中国思想史』(ミネルヴァ書房、2010年、ISBN:9784623058204)
湯浅邦弘編著『名言で読み解く中国の思想家』(ミネルヴァ書房、2012年)
湯浅邦弘編著『テーマで読み解く中国の文化』(ミネルヴァ書房、2016年)
湯浅邦弘編著『教養としての中国古典』(ミネルヴァ書房、2018年)
湯浅邦弘編著『中国思想基本用語集』(ミネルヴァ書房、2020年)
プリント(返り点・送り仮名附きの短い漢文)を配付するので内容を理解してくること。
本授業では、教員が中国思想史について解説を行ない、また中国思想史の精華である有名な思想書の文章を取り上げ、参加者全体で話しあいつつその内容について考えてゆきます。 解説によって中国思想史全体の流れについての知識を獲得するとともに、自身で思想書の文章を読み、話しあうことによって、奥深い中国思想の世界に足を踏みいれましょう。
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September 02, 2025