複雑系プログラミング特論-2013

講師鈴木麗璽 准教授
開講部局情報科学研究科 2013年度 前期
対象者大学院情報科学研究科 複雑系科学専攻 (2単位週1回全15単位)

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授業の内容

講義とプログラミングの実習を行います。

複雑系研究の幅広い分野からいくつかの代表的なモデルを題材として取り上げ、プログラミング言語 python の基礎、データの可視化、オブジェクト指向的なプログラミングの基礎等を順次紹介します。

同時に、モデル構築・実装・実験・可視化と分析・再検討からなる構成論的アプローチに基づく研究手法を実践的に学びます。

授業の工夫

大学院情報科学研究科複雑系科学専攻には、様々な学術的な背景を持った学生が入学してきます。

この講義では、プログラミングや構成論的アプローチになじみのない人にもその面白さを味わってもらうために、また、関連する分野を勉強してきた人にも新しい知識や経験が得られるように、次の工夫を行っています。

  • 生物集団(個体群動態)、抽象複雑系(セルオートマトン)、社会集団(エージェントベースモデル)、工学応用(進化計算)と幅広いトピックを浅く取り上げ、学生の多様な興味をカバーします。
  • 欧米の大学での計算機科学の授業から大手企業の Web サービス構築まで広く利用されているプログラミング言語 python を用います。各トピックのプログラムを素朴に実装し、初心者でも比較的容易に理解や応用が可能になることを目指します。
  • 実験データの処理や matplotlib を用いた可視化(グラフ化)など、広い分野の研究活動にも役立つスキルも身につけられることを目指します。

以上を実践するため、講義に実習(と宿題)を適宜織り交ぜた授業を行っています。

授業の目標

生命や社会現象の本質的な特徴を捉えたモデルを計算機上に創って動かして理解する構成論的アプローチは、複雑系科学における重要な研究手法の一つです。

本講義では、複雑系モデルの構築と実験および解析に必要な、プログラミングや計算機の活用に関する知識と技術の基礎を身につけることを目的とします。

教科書

なし

参考書

必要に応じて python の入門書などがあると良いでしょう。

スケジュール

以下のトピックについて,各3回程度ずつ授業の進度に合わせて実施しています。

トピック 講義内容(回数の目安)
0 イントロダクション(1回)
1 個体群生態学でpythonの基礎(3回)
2 matplotlibを用いた実験結果の可視化(3回)
3 セルオートマトン(3回)
4 エージェントベースモデル(3回)
5 遺伝的アルゴリズム(3回)
6 まとめ(2回)

講義資料

0)イントロダクション

1)個体群生態学で python の基礎

2)matplotlib を用いた実験結果の可視化

3)セルオートマトン

4)エージェントベースモデル

5)遺伝的アルゴリズム

6)まとめ


投稿日

May 10, 2020