創薬探索科学-2013

講師藤吉好則 特任教授
開講部局創薬科学研究科 2013年度 前期
対象者基盤創薬科学専攻 (修士) (1単位週1回全15回)

授業の内容

医薬品のシーズとして探索されてくる生理作用因子が、細胞に対して作用する際には、受容体やチャネルなど膜タンパク質への相互作用、さらには細胞内での活性発現が重要な要因となる。また、創薬シーズとしての低分子量の機能分子、機能タンパク質を効率よく改変し、生産する技術も創薬基盤研究において、重要な鍵となる。本講義では、これらの生理作用因子の作用機構・構造解析・活性相関や生産システムについて多角的に学ぶ。

キーワード

膜タンパク質・構造活性相関・生理作用因子・有用物質生産

授業目標

タンパク質を中心とする生理作用因子の細胞への作用や構造を学び、構造生物学的解析と生物学的解析を融合しながら理解する。これらの知識をもとに、低分子から高分子まで、創薬シーズとしての様々な生理作用因子の探索・改変・生産についての理解を深める。

教材等

必要に応じて参考資料を配布する。

本授業の目的およびねらい

世界的に最も多くの生物学分野の学生や大学院生が勉強している教科書と考えられる「細胞の分子生物学 (Molecular Biology of the Cell)」の中心的、基礎的な部分を構造の視点から見直すことによって、細胞の分子生物学をより分かりやすく解説する。高校で生物学を勉強していなかった学生にも分かるような解説を目指すと共に、構造から深く理解することによって生物学が科学として面白いことを再確認できるような授業を行いたい。

履修条件あるいは関連する科目等

知識は無くてもよい。生物に興味があること。

授業内容

  1. 細胞の構造と生物
  2. 分子生物学の中心命題
  3. DNA の構造と機能
  4. 原核生物の転写調節機構
  5. 真核生物の転写調節機構
  6. クロマチンの構造と機能
  7. RNA ポリメラーゼによる mRNA 合成
  8. 翻訳機構:タンパク質の合成
  9. 分子レベルから見た脳の機能

成績評価の方法

  • ノート持込可で試験を行う。
  • 履修取り下げ制度を採用する。

教科書

現状では適当な教科書は無い。毎回プリントを配布して資料とする。

参考書

  • 細胞の分子生物学(Molecular Biology of the Cell)
  • 現代生物科学入門 3
  • 構造機能生物学

注意事項

  • 配布資料に書き込んでもよいので、ノートを必ずとること。

成績評価の基準等

平常点50%、レポート50%で評価し、合計100点満点で60点以上を合格とする。


投稿日

April 27, 2015