解析力学-II-2011

講師野尻伸一 教授
開講部局理学部/理学研究科 2011年度 後期
対象者理学部物理学科2年生 (2単位週1回全15回)

本講義の目的およびねらい

解析力学 I で習得したラグランジアンやハミルトニアンによる手法を用いて、物理学において基本的な力学系の運動を学ぶ。また、後半では、特殊相対性理論に基づく運動について学ぶ。

授業の工夫

「解析力学 II 」の前半ではラグランジアンやハミルトニアンによる手法を用いて、物理学において基本的な力学系の運動を学び、後半では、特殊相対性理論に基づく運動について学びます。

物理学は少数の法則から数学を言葉とし、論理を積み上げることによって成り立っています。この授業では基本法則から具体的な物理法則がどのように導かれるかを、なるべく論理展開を省略せず、式の導出もできるだけ丁寧に黒板を使って説明しています。また、運動を記述する概念についても、なぜそのような概念を考えるか、何が運動の理解に役に立つのかをじっくりと教えています。この中で物理学で必要な論理的な思考も身につけられるようにしたいと思っています。

授業内容

内容は下記の 3 項目に大別されるが、「特殊相対性理論」の項目に関する講義コマ数は全体の半分程度を占める予定である。

  1. 中心力による運動 ・運動方程式と有効ポテンシャル ・束縛運動、および、散乱問題
  2. 剛体の運動 ・慣性テンソルと剛体の運動方程式
  3. 特殊相対性理論 ・特殊相対性原理と座標のローレンツ変換 ・相対論的力学:エネルギーと運動量の 4 元ベクトル ・ラグランジアンとハミルトニアン

到達目標

解析力学の手法に基づき、物理現象の理解を深める。また、特殊相対性理論について理解する。

教科書

ゴールドスタイン、サーフコ、ポール著「古典力学 上、下」(吉岡書店)

参考書

ランダウ、リフシッツ著「力学」(東京図書)。特殊相対性理論に関しては、原島鮮著「力学 II」(裳華房)、ランダウ、リフシッツ著「場の古典論」(東京図書)

関連する科目

解析力学 I 、物理学演習 II -1

履修要件

特に無し。

他学科学生の聴講について

原則的に許可する。

その他

1 年次の力学 I 、II 及び 2 年前期の解析力学 I の内容が十分理解されていると前提して授業を行う。

講義ノート

解析力学 II 講義ノート

成績評価の方法

学期末に試験を行なう。


投稿日

March 17, 2020