現代日本の政治と行政-2011

course
講師小野耕二 教授
開講部局法学部/法学研究科 2011年度 後期
対象者法学部1年生 (2単位週1回全15回)

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授業の内容

第2次世界大戦後の日本における政治と行政の歴史を概略的に理解する。そのために、適宜紹介する参考文献やヴィデオ教材に加え、日々の新聞などを参照しながら、現代日本政治への理解を深める。最終的には、日本政治への主体的判断能力を獲得することを獲得目標とする。

授業の工夫

  1. 1994年度に、名古屋大学法学部生用に本講義を開講する際に、その全ての授業を設計し、それに即して教科書を書き下ろしたこと。『日本政治の転換点 第3版』がこれに当たる。したがって、講義の内容や進度は、基本的に全てこの教科書に則っている。
  2. 予習を奨励するために、2回目から12回目までの講義用に「予習プリント」を作成し、その前のコマの最後に、学生に配布している。受講生には、事前にそのプリントと教科書とを学習しておくことを奨励している。次の講義の際には、教科書に沿って講義を進めつつ、適宜「予習プリント」の正解を講義内で紹介する。
  3. 各講義の際には、「最近のニュース」について「新聞記事の切り抜き」を取りまとめて配布し、簡単に紹介してコメントを付す。それによって、「戦後日本政治の歴史」だけでなく、最近の政治状況についても関心を持ち理解して貰うように努力している。
  4. 講義の本論に入る前に、そのコマで学習する時期の時代状況が分かるような映像資料(ビデオ教材)を5分間程度流して、学生の関心を高める。
  5. 各講義の際に、教科書に収録しきれなかった「資料」(たとえば「終戦の詔書」や「日中共同声明」など)を配布し、学生の理解の深化に努める。
  6. 復習を奨励するために、講義期間中に3回ほど「小テスト」を行い、学生の理解度や記憶定着度をチェックする。
  7. 歴史的事実の「丸暗記」という学習スタイルを避けるため、自主的にテーマを設定して学習を進める「レポート提出」を奨励し、それを成績評価に取り入れている。大講義の授業であり受講生が多い(200名程度)ため、その採点作業を担当するTAを別途採用し、きめ細かな採点に努めている。なお、提出されたレポートは、すべてきちんと採点し詳細なコメントを付した上で、学生に返却することとしている。これにより、レポート提出学生にとっては、「そのレポートを復習すること」も可能となる。
  8. 受講生に対して到達目標を鮮明に自覚させるため、当該年度の学生から提出されたレポートの中での「最優秀レポート」を全文印刷して配布している。同学年の学生の中に、これだけ優秀なレポートを書く者がいる、という点を自覚することは、他の学生の学習意欲を刺激していると考える。

講義の目的

第2次世界大戦後の日本における政治と行政の歴史を概略的に理解する。そのために、適宜紹介する参考文献やヴィデオ教材に加え、日々の新聞などを参照しながら、現代日本政治への理解を深める。最終的には、日本政治への主体的判断能力を獲得することを獲得目標とする。

教科書

小野耕二著 『日本政治の転換点 第3版』(青木書店刊、2006年4月)
講義の際には必ず持参すること。

参考文献

講義中に適宜紹介する

講義内容と講義日程

講義内容
1 戦後日本政治の時期区分(教科書「はじめに」)
2 日本政治における戦前と戦後
(教科書第1講、以下教科書の構成に沿って講義を進める)
3 戦後改革の意味①:政治
4 戦後改革の意味②:経済
5 冷戦体制の確立と「逆コース」
6 保守政治への再編
7 保守勢力の再編と55年体制の形成
8 55年体制の成立期
9 55年体制の安定期
10 55年体制の動揺期
11 55年体制からの移行−その1:変容期
12 55年体制からの移行−その2:再編期
13 55年体制からの移行−その3:崩壊期
14 93年衆議院選挙から森内閣まで
15 小泉政権の意義 →それ以降現在まで

履修にあたっての注意

休日や公務出張などにより、講義予定日に講義を行えない際には補講を実施する。補講日は事前に指定するので、受講生諸君は予定しておくこと。なお、補講日には講義室が変更されることがある。

講義ノート

講義ビデオ

この講義ビデオでは、戦後日本政治を 2 回にわたって講義しています。これは、名古屋大学がウズベキスタン(タシケント市)など 4 箇所に設置し運営している「日本法教育研究センター」での教材として作成したものであり、「現代日本の政治と行政」の講義そのもののビデオではありません。なお、この日本法教育研究センターの詳細に関しては、名古屋大学法学部のホームページをご覧下さい。

敗戦と戦後改革、GHQ

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55 年体制、高度経済成長から新しい時代へ

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成績評価の方法

① 原則的方式

学期末定期試験の成績に加え、授業中に3回の中間テストを課す。それぞれ10点満点で、この成績も成績評価に加算する。試験日程は事前に明らかにはせず、当日の講義中に指示することになる。日常的に予習と復習をしておくことが望ましい。配点は、中間テスト30点(1回10点X3回)、期末試験70点とする。 中間テストを一度も受験しなかった場合には、期末試験のみでの成績認定となるので注意すること。その場合でも60点以上を獲得すれば「単位取得」の可能性はあるが、困難が予想される。

② レポート付加方式

シラバスに掲げておいたように、レポートの提出による成績評価を付加する。レポート作成による「自習」を奨励するためのものであるが、全員に課すことはしない。レポートは満点を30点とし、冬休み明けの1月17日提出とする。採点基準・様式等は別途指示する。この場合、期末試験で獲得した点数に0.8を掛け、期末試験の点数は56点満点となる。したがってこの方式によると、配点は、中間テスト30点(1回10点X3回)、レポート30点、期末試験56点、計116点満点となる。


投稿日

May 08, 2020