情報セキュリティとリテラシー1

講師嶋田 創 准教授
開講部局情報学部/情報学研究科 2023年度春学期
対象者学部1年生

授業の目的

近年では金銭目的をゴールとする情報セキュリティ侵害が激増しており、情報系学部出身者には情報セキュリティを重視したリテラシが期待されるようになってきている。 本講義では、近年の情報セキュリティ関係のニュースについて、バックエンドの情報システム側の構造もある程度踏まえた上で理解できる能力を習得することを目的とする。

授業の工夫

学生に対して講義においてPC端末必携になったことを踏まえ、講義ガイダンスで、「ただ漠然と聞くだけでなく、講義中でも積極的に手元の端末で不明点や興味を持った点について追加調査を進めること」を明示している。 また、直近の情報セキュリティに関するホットなニュースや新技術の紹介などを積極的に行っていること。 2017年の講義開始後にも、COVID-19とプライバシーの両立話、著作権のオンライン対応、量子コンピュータと耐量子暗号、ブロックチェーン関係、機械学習への攻撃、AI応用に対する倫理、顔認識(顔認証)とプライバシー問題などそれぞれスライド1枚~数枚程度の話題を追加しており、学生にも、「話題を追加した新たな講義スライドはオープンな場に置いておくので、上の学年に上がった後や卒業後でも思い返して見たい時には最新の講義スライドを見れる」ことをアピールしていること。

授業内容

まず、情報系学部学生としての、軽い情報セキュリティの内容を含めた基礎的な情報リテラシについての復習として、学内情報リソースとその利用、および、一般的な情報リテラシの復習というリテラシ側の内容を学ぶ。 その後、近年の情報セキュリティ事情をバックエンドの情報システム側から理解できるよう、WebサーバによるWebベースのネットワークサービス提供、認証、サーバへの不正リクエストやマルウェアその他デバイスを介したサイバー攻撃、人をセキュリティの穴として考えるソーシャルエンジニアリング、プライバシーや個人情報の濫用その他に関する情報倫理、情報セキュリティに特に強くからむ法律と関係条文の紹介、直近の情報セキュリティに関するホットなニュースや新技術の紹介などを行う。

  1. 名古屋大学内の情報リソースの紹介
  2. 近年の情報セキュリティを踏まえた上で必要とされる情報リテラシ
  3. ネットワークとサーバによるネットワークサービス提供
  4. 各種認証とその運用
  5. サイバー攻撃とマルウェア
  6. ソーシャルエンジニアリング、情報倫理
  7. 情報セキュリティと情報倫理に関連する法律
  8. 近年のサイバー攻撃の事例や新情報セキュリティ技術の紹介

教科書

教材はスライド資料を配布する。

講義資料

  1. ガイダンス資料

レポート(演習)課題資料
情報学部学生が利用可能な名大内の基盤とサービス
3. 近年の情報セキュリティと関連して必要とされる情報リテラシ
4. ネットワークとサーバによるネットワークサービス提供
5. 各種認証とその運用
6. サイバー攻撃とマルウェア
7. 情報倫理、ソーシャルエンジニアリング
8. 情報セキュリティと情報倫理に関連する法律

関連するウェブサイト

講義サイト

授業期間中の課題・宿題等

講義の内容を復習するための演習課題を与える。

成績評価方法・基準

講義中の個々トピックの終了時に実施する小テストの評価50%、期末試験50%、合計100点満点で60点以上を合格とする。


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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投稿日

June 16, 2023