講師 | 横溝大 教授 |
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開講部局 | 法学部/法学研究科 2013年度 後期 |
対象者 | 法学部3,4年 (2単位・週1回) |
経済のボーダーレス化に従い私人の国際的活動は増加の一途を辿り、それに伴い私人間の(或いは私人と国家間の)国際的法律関係に関する問題も多様化且つ複雑化しつつある。海外での交通事故、国際的な自動車の盗難、独占禁止法や通信法の域外適用また各国法規の抵触、国有化・収用措置や資産凍結措置の国際取引への介入、多国籍企業の複数国での大型倒産、アメリカ懲罰的損害賠償判決の我が国での執行の可否等、そういった問題の例としては枚挙に暇がない。また、このような財産関係事件に限らず、身分関係事件においても、離婚の国際裁判管轄、子供の引渡を命じた外国判決の我が国での執行の可否、国を跨った子供の奪い合い、代理出産に関する親子関係を確認した外国判決の我が国での承認等、国際的紛争事例は夥しい。
このような複雑な国際的法律関係を規律する法律が抵触法(広義の国際私法)である。本講義では、外国法適用制度を中心に、その基本的知識を提供する。受講者には、教科書・参考書により各テーマについて予習を行うこと、及び、レジュメに挙げられた裁判例や参考文献を出来る限り読むことが期待される。
国際私法(抵触法)は、関係する複数の法秩序の法を調整するための法であり、民法や商法などの他の法分野に 比べると、そもそもどういう場面で問題となるかが分かり難いのです。そこで、出来るだけ国際民事紛争事例を 採り上げて、具体的なイメージを掴んでもらうことを心掛けています。その一方、国際私法は日本法だけではなく 外国法の適用や外国判決の承認・執行を認めるので、「そもそも何故そんなことをするのか」という根本的な 問題を抱えています。そこで、具体的紛争だけではなく、こういった理論的問題についても関心を持って貰えるよう、 理論的にも出来るだけ掘り下げることを試みています。
本講義では、外国法適用制度を中心に、その基本的知識を提供する。受講者には、教科書・参考書により各テーマについて予習を行うこと、及び、レジュメに挙げられた裁判例や参考文献を出来る限り読むことが期待される。
以下のうちいずれかに基づいて各テーマの予習をすることが望ましい。
第 1 回
第 2 回
第 3 回
第 4 回
第 5 回
第 6 回
第 7 回
第 8 回
第 9 回
第 10 回
第 11 回
第 12 回
第 13 回
第 14 回
学期末試験
成績評価は期末試験による。大学院留学生については、別途試験を行うので事前に申し出ること。
October 22, 2015