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授業ホームシラバス講義資料

開講部局:教養教育院

有田隆也 教授

基礎セミナー - ボードゲームを究める

授業時間 2011年度後期木曜4限
対象者 文系学部、情報文化学部(自然)、理学部、農学部、工学部(II, IV, III系)

2単位、週1回全15回

授業の内容

この講義は,主にドイツ製のボードゲームやカードゲームを題材として,受講生同士がゲームを紹介しあい遊びながら,考えることの楽しさを味わってもらうことを目的としています.ルールを読み,理解し,仲間に説明し,プレイし(勝ったり負けたりし),戦略を考え,討論してと,盛りだくさんです.他大学でもごく一部で囲碁,あるいは将棋を題材にした授業を行っているところがありますが,本講義の場合,海外の未知なゲームを扱う場合が多いので,受講生がまったく知識のないところから平等にスタートすることができ,また,外国の文化を楽しむこともできます.ボードゲーム先進国のドイツでは毎年数百の新作が発表され,ゲームのメカニズムは毎年,洗練され,工夫されてきています.テーマ的にも思いつく限りのことをカバーしているといっても過言ではありません.この講義では20種類程度のゲームに親しむだけですが.

大きなことをここで少しだけ言わせてもらうと,(特に日本の)現代社会が直面する問題の根底には,人と人のインタラクション(相互作用)に関わる想像力の欠如があるのではないかと以前から考えています(ちなみに,人間関係に限らない様々なインタラクションから創発する現象を計算機を使って調べるのが私の専門です).ドイツのボードゲームは基本的に人と人とのインタラクションを楽しむものです.プレイすることによって,インタラクションに関わる想像力をトレーニングする効果もあるでしょう.その意味からも,大学生に限らず,もっと広い場面で,ドイツのボードゲームの楽しみを知ってほしいと思っています.

授業の工夫

基礎セミナーは大学教育への導入としてのリテラシー修得を意図しています.リテラシーとはあくまで手段であり,対象自体は既存の学問体系に収まる必要はなく,どうせならば,考える楽しさを十分味わえるボードゲーム,カードゲームを扱おうと考えたのがそもそものこの授業のモチベーションです.結果的には,受講生の方々から受講してよかったと一致して喜んでもらえているようです.私としてはまだ試行錯誤の段階です.

  1. 授業の設計においては,純粋な娯楽であるボードゲームを使って,いかに多角的にリテラシーの授業として成立させるかがポイントであると思います.受講生がほとんど知識をもたないような外国製ゲームを使うことはよかったと思っています.なぜなら,ルールを自分で理解し,他人にプレゼンしてわからせ,プレイを通じて戦略を考え,議論する,また,同時に外国の文化的背景も考える,・・,というように,様々な要素が含まれていますので.
  2. 学生に事前に内容を告知する段階では,あまり娯楽の面を出すと,テキトーに遊んでいればよい授業だと勘違いされます.初年度は特に大量の受講希望者を出したそうですが,そういう勘違いの学生が少し含まれてしまいました.そこで,「戦略を考えることやゲームプレイすることを楽しめる人を歓迎する」という一文を加えました.私としては効果があったと思っています.
  3. 受講生がゲームのプレイを楽しんでもらえなければ意味のないことになると思います.TAや私などはプレイに参加してもむしろ道化役に徹するぐらいでやったほうが,学生もリラックスしてくれます.まあ,気にせずとも若い頭脳はあっという間にわれわれのレベルを超えていきますが.いずれにせよ,時間外にも受講生が連絡を取り合って遊んでいるのを知ったときはうれしい思いでした.
  4. インターネット上の情報も受講生に探させることもよいと思います.ボードゲーム自体の情報源としては,世界中のボードゲームのファンが参加して作り上げたインターネット上の巨大なデータベースBoardGameGeekがピカイチです.2万を超える(今日見たところ24283個でした)ボードゲームが登録され,それぞれに関して,基本的情報,評価,レビューなど盛りだくさんです.日本でも個人,NPO,会社など様々な情報がインターネット上にあります.
最終更新日:2007年01月22日
最終更新日の時点の講義内容で公開を行っております。
最新年度の講義と内容が異なる可能性がありますのでご注意ください。

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