「モデル小説」から見るプライヴァシーの近代-2009文学部/人文学研究科日比嘉高 准教授2009年度 後期「モデル問題」は、小説の登場人物のモデルとされた者が、何らかの形で抗議することによって起こります。明治以来、さまざまな「モデル問題」が生じましたが、それが〈問題〉となった理由もまたさまざまでした。小説家がなにを書きたいのか、モデルは何に腹を立てたのか、どのような文芸思潮がその時代を支配し、どのような「常識」が人々を規定していたのか。複雑な要因が絡み合って起こる「モデル問題」を時系列にそって眺めてい ....続きを読む →