金属錯体の理論研究から還元系金属酵素活性中心の研究へ:出会いに恵まれて物質科学国際研究センター巽和行 教授2012年度 退職記念講義早いもので、私も定年を迎える歳になりました。19年に亘る名大での教員生活は、いつも何かに追われているようなあわただしい日々でしたが、大変に充実した日々でもありました。大学院重点化に大学法人化そして評価漬けによる、何か虚ろな忙しさもありました。しかし、変革期あるいは発展期にあった理学研究科および化学科の一員であったことによる昂揚、時には痛々しいばかりの昂揚に拠る充実した忙しさでした。自身の理学研 ....続きを読む →