教育学部・教育発達科学研究科
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1.教育学部・教育発達科学研究科の強み(醍醐味)を教えてください。

名古屋大学の教育学部、ほかの教育学部と違って、教員養成を主目的としておりません。もちろん、学生は中学・高校の教員免許をとれますが、ここに入学する学生は学問として教育学を学び、心理学やその他人間発達・形成にかかわる関連学問についても学びます。学部・大学院の構成は、教育学専攻と心理学専攻からなりますが、いずれの学問についてもほぼすべての領域をカバーしており、あらゆる研究テーマや関心に対応できます。しかも、学生定員に対する教員数が多いため、少人数による質の高い授業を展開し、個別のニーズに対応する丁寧な研究指導を行っています。そのため、教育学部および教育発達科学研究科の学生満足度は常にトップレベルにあります。

2.教育学部・教育発達科学研究科の学生に大学生活を通じてどんな風に育って ほしいですか。

高校と違って、大学では先生の言うことを丸覚えするのではなく、さまざまな問題について自分で考えて、自分自ら学習することが期待されます。名古屋大学の人材育成の目標は「勇気ある知識人」です。ほかの誰も考えない、自分オリジナルなアイデアを大切に持ち、その妥当性と正当性を裏付けるため根拠となるデータや資料を集め、教員や他の学生に自分の考えを効果的にプレゼンテーションして、説得することが勇気ある知識人に求められます。教育学部では、教育や人間発達に関わる問題について、皆様独自の観点から追究していただきます。入学される皆様には、社会に出ても習慣や通念にこだわることなく、むしろそれを疑い、自分独自の考えをもてるような社会人になっていただきたいと思います。

3. 教育学部・教育発達科学研究科のビジョンを教えてください。

わが教育学部・教育発達科学研究科は、十分に国際的な水準の学部・大学院であります。留学生の比率も多く、教員や院生も海外で活躍しており、国際学会で発表したり、海外の研究雑誌に論文も多数掲載しております。その一方で、授業のほとんどは日本語で行われており、学生も海外留学をすることに他の学部と比較すると消極的です。将来のビジョンとして、国際性に対してよりアグレッシブな学部・研究科になっていただきたいと思います。それを実現するためには、教員と学生の海外大学との国際交流を一層推進し、英語で活躍することに対する自信を身に着けていただければと思います。

4. 高井先生ご自身が学生だった時、印象的な授業はありましたか。

私は海外で育ち、学部はカナダの大学の理学部で地質学を学んでいました。ところが、その当時、北米では日本たたきが起こっており、デトロイトでは中国系アメリカ人が日本人と間違えられ、殺害される事件が起きました。そのショックから、私は帰国し、東京の国際基督教大学に編入学しました。残念ながら、ICUは教養学部しかなく、地質学を続けることができませんでした。それである授業を履修しました。「異文化コミュニケーション」のセミナーでしたが、最初の授業で、先生は学生全員に紙コップを配り、ペットボトルの水を回しました。飲む前に、先生は水の中に唾を吐いて、それを飲むことができる者はいるかと尋ねましたが、手を挙げたのは私だけでした。なぜ他の人ができないことを、あなたはできるのだ、と聞かれたら、「唾は喉の中に常にあり、水を飲むとき胃に流される。それが喉の中にあろうか、コップの水に浮いているであろうか、関係なくいずれは胃袋に到達するのだ」と答えたら、「あなたは大学教員になって異文化コミュニケーションを教えなさい」と褒められました。それで今私は….当時はいかにもICUらしい授業でしたが、このような授業はActive Learningと言われ、最近注目されており、もちろんわが学部・研究科では積極的にこうした授業に取り組んでいます。学生が主体的になり、学生自身の考えについて議論しあって、お互いから学ぶという方式の授業です。

5. 高校生(教育学部へ入学を希望している学生)へのメッセージをお願いします。

高校生の皆様は、小学校、中学校、高校において学んでこられました。各学校での授業の在り方、先生の教え方、部活動などについて、振り返ながら、もし自分が別の国で、別の教育システムの中で育っていたら、今の自分はどうなっていたのでしょうか?このようなことについて、われわれと一緒に考えてみませんか?名古屋大学教育学部に皆さんを大歓迎いたします。

(2019年7月9日)

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