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開講部局:環境学研究科

田中重好 教授

最終講義ー共同性、公共性、そして社会

授業時間 2016年度退職記念講義
日時 2017/3/3 15:00-16:30
場所 文学部237教室

脱領域型の研究分野が鍵

2001年、環境学研究科が発足する時に、名古屋大学に赴任しました。出身大学院は法学研究科で、大学では社会学を教えてきたという経歴からすると、環境学研究科のような、境界を越えた、異業種間交流の場のような研究の場は自分にあっていたのかもしれません。この研究科に来て、2004年に発生した超巨大地震スマトラ地震調査で、文理融合した研究を行なう機会を得ました。その研究成果は『スマトラ地震による津波災害と復興』(古今書院)にまとめました。

環境学研究科に身をおいて大学の研究のあり方を眺めて見ますと、大学の最先端の研究は、二つあることを実感します。理学部を代表とするような、自分の研究分野をしっかりと限定して研究を進めるような分野と、既存の研究分野の垣根を越えて、総合化しながら、ある現実の問題を解いてゆく分野です。総合大学は、両方が必要であると思います。社会学者のベックが指摘するように、研究は100%、社会的にプラスの影響をもたらすことはないにもかかわらず、分野限定型の研究は、自分の研究成果が社会的にいかなる影響を与えているのかが視野の外側におかれがちです。このことを考えると、分野限定的な研究者と脱領域型の研究者の交流こそ、学問の健全な発展には不可欠なはずです。こうした視点を失うことなく、総合大学としての名古屋大学の研究全体が発展してゆくことを期待しております。

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http://ocw.nagoya-u.jp/