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授業ホームシラバス講義資料

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開講部局:環境学研究科

大森博司 教授

構造解析学

授業時間 2013年度前期月曜2限
対象者 環境学研究科都市環境学専攻建築学コース

2単位、週1回全15回

授業の内容

構造解析は構造物の力学的挙動を理論的に予測する手段であり、構造解析学はその基礎を構成する理学と応用力学から成る学問体系である。この講義ではその基礎理論と計算機利用による計算手法について、講義を通して学習し,適宜の演習を通して構造解析の方法を体得することを目的とする。

加えて、担当教員の実務経歴と研究活動に裏付けられた高度な専門知識や最先端の理論に触れることにより、建築構造設計を理論的側面から深く分析し、具体的、総合的に設計する力を養う事を目指す。インターンシップを行う上で、建築構造設計に不可欠な構造デザイン・構造設計実践のための知識・能力を習得する科目である。

授業の工夫

0.大学院講義としての基本的な考え方

教育の方法には4つの方法があります。すなわち、1)教育的方法、2)論理的方法、3)歴史的方法、そして、4)発見的方法です。

1)の教育的方法は、分かり易いところから始めて、順番に難度の高いものへと学習していく方法で、特に初学者に用いられることの多い方法です。

2)の論理的方法は、まずは基本的な了解事項を提示し、それを認めることにより自然に導かれることがらを提示し、更にそれらを複合して認められることを示すと言う、論理的な手順に従って学習を進めていく方法で、幾何学における公理を前提として、必然的に帰結する系や定理を順番に求めていく過程はまさにこの過程です。

3)の歴史的方法は、当該の学問領域の学問の発展過程に基づいて学習を進めるもので、学問要素の歴史的な発達過程に従って学習を進める方法です。学問の発展史に沿って学習することになりますので、わかりやすさや論理的な整合性を欠く部分もあり得ます。

そして、最後の4)発見的方法。これは、学習者に、上述の1)から3)の方法を適宜組み合わせるなどして、学習の程度を高め、その上で、解決すべき課題や問題を提示し、学習者に解決を促す方法です。この方法は、学習者に対して一定の部分までの教育を施した後、黙って見ていて、学習者からの応答を待つといった方法です。

実際の学習の現場では、1)から4)の方法が適宜に組み合わせられて行われることになるのですが、ここで言いたいのは、大学院での学習は、4)の方法による部分が大きいはずではないかと言うことです。 即ち、自分で考え、自分で試し、その結果をやはり自分で吟味検討することが求められるということです。

この講義では、こうした考え方で、構成、演習、講義の進め方にいくつか工夫を凝らしています。

1.構成の工夫

この講義は、構造物、特に建築構造物の構造設計のための理論と方法の基本的な部分を深く理解することをめざします。

建築構造は一般的に梁や柱からなる骨組構造が主流で、板やシェルのような連続体で構成される構造体からなるものは非常に希です。したがって、建築の構造を学習するためには、一般に骨組の力学を学習すれば十分であると考えられがちです。

しかしながら、建築骨組の力学が基礎としているのは、三次元の弾性力学で、骨組の力学はこれにいくつかの仮定を用いることで理論的にスムーズに次元を落とすことにより構成されている学問体系です。ですので、根本原理の学習は三次元の力学から始めるべきであり、その理解を基礎とすべきです。

ただ、実際に構造物として利用されるのは厚みや幅に一定の制約を持つ構造部材により構成される場合が大部分です。そこでこの講義では、曲面構造の力学であるシェル理論を学習します。これは、本質的には二次元問題ですが、任意の形状のシェル構造に対する統一的な扱い方を学習しますので、得られる結果として特殊なシェル構造へ適用することはとても簡単になります。

ところで、上記の事項を理解するためにはいくつかの数学的な方法の理解と習得が必要になります。この講義では、1)マトリクスの理論、2)変分法と変分原理、3)曲線と曲面の理論、を前半で学習し、これらの知識を利用して、後半でシェル理論や有限要素法による構造解析の学習がスムーズに行うことができるように講義内容を設計してあります。

2.演習の工夫

高度に複雑で重層的な理論を理解するためには、じっと考えているだけではどうしても無理です。それは山登りのように、少しづつ理解を深め、それを一つずつ重ねていくことによってのみ達成されるもので、そのためには自分の理論的進行過程を確認しながら進むという、地道な努力の過程がどうしても必要です。具体的には手を動かして文字化することで理論的な進行を視覚的に固定しつつ、それに基づいて次の理論的な過程に進んで行くという、地道な努力が必要です。

この講義では、こうしたことを実現するために講義で学習したことがらに関連して、毎回、演習問題を課し、次回の講義冒頭までにこれを完成させて提出することを求めます。学生の皆さんは苦痛に感じることも多いと思いますが、結局はその苦しい過程を乗り越えたところにしか体得の境地はないのです。

3.講義の進め方の工夫

この講義では、私が書いたテキストを配布しますので、講義はこれに沿って進めますが、受講学生は当初ガイダンスで、自分が説明する部分の分担が割り振られます。各々の学生は、割り当てられたテキストの部分について、予め学習し、レジュメを作成し、講義の冒頭でそのコピーを教員を含む自分以外の学生達に配布し、これに基づいて教員の代わりに担当部分の内容について説明をします。他の学生はこの説明を聞きながら理解を深めます。これは全員の学生が少なくとも一回受け持つもので、教員は当該の学生の説明が終わってから、その内容を補足的に説明します。

毎回の講義では、演習問題を課しますので、学生全員がその回答をレポート用紙にまとめ、講義説明の担当をした学生は、講義内容の説明を担当したその翌回の講義冒頭に、その内容について説明をします。レポート内容についても予め全員分のコピーを用意しこれを配布しておくことが求められます。演習の回答は、説明を担当した学生もそれ以外の学生も、講義終了時に提出します。このように、全ての学生が講義の説明と演習問題の解説を最低でも1回づつ受け持つことになるようにして毎回の講義を進めます。

以上、シェル理論を修得するために、学習内容の構成に工夫を施すと共に、受講する学生には一定の負荷をかけることにより、内容の理解を深めてもらえるような工夫を施した講義を行っています。

例年の授業アンケートでは、予想通り、大変だった、苦しかった、という声が多いのですが、それでも受講して良かったという声が大部分を占めていることは言っておかなければ成りません。勉強することは苦しいことの方が多いのです。中でも、「その苦しさを乗り越えることが理解を深める上で必要であることにあらためて気づいた」という学生の自由記述を見たとき、私は、「まんまと術中にはまったな。こいつは伸びるぞ」と、人知れずニンマリとするのです。

最終更新日:2014年02月05日
最終更新日の時点の講義内容で公開を行っております。
最新年度の講義と内容が異なる可能性がありますのでご注意ください。

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