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開講部局:医学部・医学系研究科

中尾昭公 教授

最終講義 - 第二外科140年の歴史を旅して

授業時間 2010年度退職記念講義
日時 2011/3/30 15:00-17:00
場所 鶴舞キャンパス基礎医学研究棟4階第4講義室

退職にあたって

名古屋大学医学部を昭和48年に卒業し、二つの病院での臨床修練を経て昭和55年に第二外科に帰局後、31年が経過し本年退職させていただくことにしました。最終講義としてこのようなタイトルを選びましたのは名古屋の外科140年の歴史を振り返るとともに名大病院のさらなる発展を願う思いからです。

明治4年徳川慶勝により名古屋藩立仮病院、仮医学校が創設されたのを名古屋大学医学部の創基としますと本年で140年になります。ヨングハンス、ローレツ、司馬凌海、後藤新平、熊谷幸之輔などが外科医として活躍した明治時代、斎藤真、桐原眞一らが活躍した大正から太平洋戦争、そして終戦に至る苦難の時代、そして第二外科では今永一、星川信、近藤達平と続く戦後昭和時代、そして高木弘から私へと続いた平成時代。各時代に様々な困難を経験しながら脈々と今日に至っています。昨年私が主宰しました第110回日本外科学会定期学術集会での「名古屋の外科の歴史140年」の特別企画で作成いたしましたパネルも本日は陳列させていただきました。

昭和42年からの学生生活6年間は大学紛争の時代でもあり、全学ならびに医学部の軟式テニス部に所属し練習に明け暮れる毎日でした。昭和55年に第二外科に帰局しましたがすでに肝胆膵外科を専門にしたいと考えていました。非常勤医員の身分では手術は大学ではさせてもらえず、連日犬を用いて門脈遮断、肝阻血再潅流、肝切除、閉塞性黄疸、肝移植、エンドトキシン血症などの実験に明け暮れていました。抗血栓性カテーテルの開発とその抗凝固性を明らかにするとともに門脈遮断や肝動脈同時遮断に対する安全な方法をこのカテーテルを使用して確立しました。昭和56年にこの方法を用いて膵癌に対して門脈合併膵全摘術の臨床第1例を岐阜県立多治見病院で安全に施行しました。この方法は普及し大きな病院の手術室にはこのカテーテルは常備されるに至っています。助手、講師、助教授となるに従ってとくに膵癌の紹介患者さんも多くなり、平成11年に教授に就任してからは紹介患者数も飛躍的に増加し、本邦の現職教授のなかで最大数の手術症例数を経験し、門脈合併切除数は世界第1位となりました。症例数の増加とともに膵癌の画像診断や進展、転移に関する病理ならびに免疫組織学診断さらに遺伝子診断や補助療法、ヘルペスウイルスHF10を用いた治療などで先駆的な研究を手掛けることができました。膵癌に対してはnon-touch isolation手術であるisolated pancreatectomyや機能温存手術としての膵頭十二指腸第II部切除術も開発し多くの外科医に採用されるに至っています。2010年の肝・胆・膵癌切除症例数は第一外科、第二外科を集計した名大病院が全国第一位となっています。また国内外より多くの若手外科医が手術見学に訪れています。

新しい手術方法の開発から膵癌手術への応用、一貫して膵癌治療に関する研究を31年間にわたり同じ施設でやってこられたことは大変幸福なことだと思っています。当科での膵癌の臨床研究データは本邦のみならず世界的にも最も正確かつ優れたものと自負しています。多くの同僚や後輩と臨床と研究に打ち込めたこと、研究が実ったときの喜び、国内外に多くの友人ができたこと、そして多くの学生諸君と出会えたことは大学に長く留まることのできた大きな理由です。学生諸君と若い医師に最後に私の故郷岩村藩(岐阜県恵那市)の江戸時代の儒学者佐藤一斉の「少にして学べば即ち壮にして為すことあり。壮にして学べば即ち老いて衰えず。老いて学べば即ち死して朽ちず。」という言志四録の中の文章を贈ります。臨床も研究もやればやるほど面白くなるものです。継続性を持って進んでいくことが力となり業績となります。皆様の健闘を祈っています。

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